ジャングルでの間合い
 
 今日のASLは、アニュアル97よりA118 水場。ビルマのジャングルの中で、アメリカ軍が保持する唯一の水源地を、日本軍の決死隊が奪取に向かった。日本は5ターンの終了時に、水場(G7)を支配していたら勝利です。太平洋地形で、完全ジャングルへクスと地図外は深いジャングル、それ以外のジャングルは浅いジャングルです。
 水場を守るアメリカは、突撃工兵の空挺エリート4個分隊と爆薬1に、軽迫撃砲3つによる4FPの盤外砲無線機(ずれの誤差半分)1を初期配置し、狐穴に入れます。そして第3ターンに南から普通のエリート2個分隊が来ます。全員ステルスです。
 これを攻める日本は、エリート4個一線級4個分隊が、第1ターンに東のAからF列の間を通って入ります。
 戦力評価では、SW由来の盤外砲を数に入れなくてもアメリカが26%優勢で予想勝率13割。ただでさえ攻めづらいジャングルを攻めるのに、実質ほぼ同数で勝ち目有るとか本気で思ってるんすか?何でROARでは逆に日本が6割も勝ってるんすか?ありえないので日本分隊の数を1.75倍!して14個分隊にし、8−0指揮官も1人加えて、0%台の互角にします。
 子供が日本、私がアメリカです。


 アメリカ軍は普通なら水場の隣の丘に陣地を作って守る所ですが、そうすると増援が来る前に総攻撃されて耐えきれなそうです。そこで鬼スタックを入り口から2へクスの所に置いて、足止めすることにします。もちろん防御射撃をしたらすぐ後退するつもりです。
 第1ターン、日本軍は強力な防御射撃を恐れず、全軍が目の前に出てきました。もちろんアメリカ鬼スタックは、隣接36火力射撃を含めて防御射撃を行います。しかし日本軍は一発では混乱しないので、残った多くの部隊で前進射撃し、アメリカ2個分隊が混乱しました。それなら残りの1個も自己混乱して潰走し、ジャングルの中で回復すれば良い。アメリカはそう思いましたが、本当に大丈夫でしょうか?無線機は前半接触失敗、後半接触したものの最大限ずれてしまいました。そして混乱した部隊は無事全員回復します。

(下が南)

 第2ターン、日本軍はジャングルの縁を迂回して一気に駆け抜け、早くも水場に到達してしまいました。そうか、涸れ谷沿いのジャングルは浅くて、撃たれなければこんなに速く進めるのか。アメリカは盤外砲に期待しますが、悪い方にずれて少ししか効きません。アメリカ鬼スタックは丘の上の陣地に戻り、日本スタックと対峙したものの、先撃ちされると分が悪いか?

(アメリカ鬼スタックはCX)
 第3ターン、やはりアメリカ鬼スタックは日本スタックに撃たれて混乱し、後ろに回り込まれて降伏。アメリカ負けました。日本軍が8個分隊しかいなければアメリカはこのやり方でも良かったでしょうが、14個もの分隊が相手では近すぎて撃ち負けてしまいます。そこで後日ソロで他の作戦を検証してみました。まずは最初から陣地に籠っていたら本当に勝てないのかです。


 日本軍は涸れ谷の向こうを機関銃と迫撃砲の遠距離支援スタック2個が進み、丘に近い側を残りの部隊が進みます。アメリカの盤外砲は前半に接触失敗しましたが、後半には良い位置に落ちました。
 第2ターンには、日本支援スタックが隠蔽を付けたままアメリカ鬼スタックをLOSに収め、近接部隊がジャングルから丘に接触して行きます。アメリカは攪乱砲撃を落として、防御射撃と突撃時に攻撃しますが、火力が低いので多少の損害に留まります。

 結局ターン後半には鬼スタックが撃ち負けて、アメリカは勝ち目が無くなりました。日本軍が8個分隊しかいなければアメリカはこのやり方でも良かったでしょうが(再)、やはり14個もの分隊相手にただ陣地で守るだけでは、アメリカ軍は増援到着まで持ちこたえられないようです。


 それならアメリカはどうすればいいのか。考えたのが入り口から5へクス離れた所(G5)に指揮官と中機関銃と2個分隊を置き、ファイレインを敷いて涸れ谷の向こう側で迂回移動をできないようにすることです。
 ただの残留火力だと、迂回してもなぜか中の地形修正がついてしまいますが、ファイアレインが狙っている辺を通る迂回移動は−2修正で撃てる、んじゃないかな?常識的に考えて。さすがにこれには対岸の部隊も移動を遅らせるしかなく、丘に近い側でも一歩手前まで進み突撃で隣接する所までです。

 盤外砲SRは悪くない位置にずれ、中機関銃スタックは用意してあった壕に入りました。
 
 第2ターン、日本軍は隠蔽を維持しながら前進し、アメリカは1スタックにしか当てられませんがSRをFFEに変え、僅かな損害を与えました。ただこのFFEはさらなる突撃を思いとどまらせ、日本軍は丘側の部隊だけで丘のアメリカ軍に隣接します。
 ターン後半にアメリカはFFEの位置を丘側に修正し、ずれはしたものの悪くない位置で、巻き添えを食った味方も狐穴のお陰で無傷でした。そしてこの攻撃で日本軍に与えた損害は小さなものでしたが、これによって隠蔽が外れたことで、隣接する中機関銃スタックは36火力で半個分隊3個に1KIAの損害を与えました。

 第3ターン、日本は中機関銃スタックに白燐弾を落とし、さらに接近します。しかしFFE:Cが残っていて、突っ込んだバーサーカーは除去され、無理矢理隣接した部隊も煙越しの36火力で撃退されました。ただもう一度FFEに変えようと思っていた盤外砲は、赤を引いて失敗。
 ターン後半、アメリカはSR置き直しに成功し、隣接射撃で丘に隣接する日本軍に損害を与え、増援を陣地に呼び入れました。日本支援スタックの射撃は白燐弾に妨げられ、隣接する日本軍の射撃も2レベル差により倍にならないため、結局アメリカ軍は2か所ピンになったに留まります。といった感じでこれなら良い勝負になりそうです。



 ジャングルでの戦いはヨーロッパとはかなり違っていて、一発で最善の作戦を見つけるのがなかなか難しいですが、突き詰めればやはり戦力評価通りのバランスになるようです。

 
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