魔砲弾の射手
今日はクラシックASLのシナリオG フーベのポケット。1944年4月、フーベ将軍の第一装甲軍はソ連軍に包囲されていた。フーベとマンシュタインは協力し、西の丘陵地帯で合流して脱出しようとしていた。ドイツは14ターン以内に、コンボイの車両10台以上を西に脱出させたら勝利です。
ドイツ救出軍はSS11個分隊と10−2指揮官に、爆薬2、パンター1両、75Lの4号戦車3両、輸送ハーフトラック4台(内1台は半個分隊乗車)が、第1ターンに西から入って来ます。また第5ターン以降に16台のトラックが、コンボイとなって東の道路から入って来ます。
そしてソ連の包囲軍は、エリート8個一線級10個分隊と、T-34/85が3両、T-34 M43が6両で、第1ターンに北から侵入します。
あまり見ない遭遇戦なので、どう戦力評価するべきか分かりにくいですが、最初から守っているわけではないので丘の効果を無視してソ連を攻撃側とすると、ソ連の予想勝率は31%となります。この評価の仕方が正しいか分からないので、戦力調整はしません。
子供がドイツ、私がソ連です。
多分戦いの焦点は大きな丘の頂上になるでしょう。しかしドイツ軍は1ターンではたどり着けないので、できるだけ頂上に近づくようにします。ソ連軍も同じです。ソ連戦車はタンクデサントした歩兵を移動の最後で全て降ろしました。
第2ターン、多くのソ連軍が丘の頂上を狙っているので、いくら有利な位置とは言えドイツ軍がこのまま頂上に登るのは危険そうです。かと言って裏側に隠れていると、ソ連戦車は丘の脇から回り込んで、コンボイを攻撃できる位置に進んでしまうでしょう。そこでドイツは戦車での先制攻撃を決意します。
まず1両の4号戦車が丘を降りて、西の脇から先頭のソ連戦車を狙います。7へクスの距離で砲塔の向きが違うので、ソ連戦車は撃っても当たりにくく、ドイツ戦車はAPCR弾と合わせて2回撃てるので有利です。ソ連は射撃を見送りましたが、ドイツ戦車の射撃も当たりませんでした。
1両目がそのまま進んで林に隠れると、今度は2両目が丘の裾から狙ってきます。ここは丁度ソ連の2両目だけが見える位置のようで、ソ連はさらに分が悪い。そこで2両目のソ連戦車はスモークディスチャージャーを焚き、うまく成功して難を逃れました。
こうして4号戦車の牽制行動が終わると、次は真打パンター様の登場。これは真っ直ぐ丘を登って頂上からソ連戦車を見下ろします。T-34 M43の76L砲はほぼ意味が無く、ソ連の頼みは3両の85L砲のAPCR弾だけ。それも弾があって、砲塔に当たって、なおかつ目が良くなければ効きません。
1発目、無い。2発目、無い。もうだめか?3発目、2、致命的命中!パンター炎上!いきなりパンターが一方的にやられてしまうと、3倍もいるT−34に4号戦車は全く敵いません。ドイツ投了。

(下が北)
ドイツはソ連の布陣の弱点を鋭く見つけてうまく攻撃してきましたが、ソ連はサイの目で勝ちました。もちろんこれを起こせたのも互いに最大限の集中と最善の行動をしたからこそであり、片方が分散などしようものならただ集中攻撃を受けて負けるだけです。また予想勝率についてもだいたい合っていたのではないでしょうか。
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