当然勝利条件は目指します
今日のASLは、AP128 Flight of Fancy 現実逃避。ノルマンディーに上陸したイギリス軍は、カーン運河の手前で二方向からドイツ軍を攻撃した。イギリスは6.5ターン終了時に、ドイツより多くのVPを稼いでいたら勝利です。イギリスはY列より西の複数「区域」建物(つまり1へクスの2階建て建物も含む)の支配につき1VP、ドイツは河の南にいる統制状態の歩兵(操作班除く)のVPが入ります。河に近い北側の林は瓦礫になります。
守るドイツは、二線級8個分隊と機関銃重1軽2、75ミリ対戦車砲1門、20L(IFE6)対空砲1門を、河の北でZからRの間に初期配置。そして第2ターンに北から混乱した6個分隊と指揮官2人、軽機関銃2が潰走して来て、第3ターンには南から75Lの4号戦車2両が来ます。
これを攻めるイギリスは、一線級12個分隊と機関銃中1軽2、PIAT1、軽迫撃砲1を河の北でDD列より東に初期配置。第4ターンには6個分隊と軽機関銃2、PIAT1、75ミリ砲シャーマン2両が北西から入って来ます。
戦力評価では低火力市街戦に該当して攻撃側歩兵は0.75倍され、予想勝率はドイツ138%(理論値)。戦車もイギリスの方が弱めで問題にならないので、ドイツの初期配置分隊を3個減らし、低火力を解消するためドイツの機関銃重を中に換えて軽を1減らし、増援戦力も全て半分にします。この大改造で戦力はぴったり互角の50%ですが、ちょっと変な状況と勝利条件なのでどうでしょうか。
子供がイギリス、私がドイツです。
ドイツのVPは操作班以外の歩兵が橋の南に渡ることなので、砲でイギリス軍を足止めし、他の全歩兵は橋のたもとに配置して、一目散に河を渡る以外の手は考えにくいです。橋の北にイギリスのVPになる建物は12しかないので、ドイツが12VP以上南に渡り切れば、イギリスが勝つのは困難でしょう。
当然イギリスもそれを阻止するため、橋を撃てる所に機関銃を持って行って、他の部隊で追いかけるしかありません。これを途中で撃たれないよう、イギリスは怪しい所に煙幕を撃ち、運良くROFが維持して2か所に置けました。そしてイギリス軍は前進し、橋を撃てる絶好ポイントに相対する建物には、フルスタックが隣接します。
するとやはり隠れていた75ミリ砲。これが隣から撃つと命中して2を出し、イギリススタックはKIA。そしてドイツの方は狙撃兵で7−0指揮官が死亡しました。イギリスの不運の方が大きいですが、より重要なのは次のドイツの砲撃が効くかどうかです。
第1ターン後半、橋の出口を見張るイギリス鬼スタックに対し、ドイツ75ミリ砲はまず煙幕を撃とうとしますが、持っていませんでした。そこで6以下命中の榴弾を撃つと、ROFバーストしてイギリス鬼スタックはみるみる溶けて行き、壊滅寸前に。安泰となったドイツ軍は、悠々と橋を渡り終えました。
こうなってしまうとイギリスの増援は第4ターンと遅く、橋の北側の建物を全て占領してさらに敵の眼前で橋を渡りドイツ軍を混乱させるのはかなり困難です。僅かな可能性を見るために、長い時間を無為に過ごすのはばからしいので、イギリス投了。

(下が南・河の北のドイツ「?」はダミー)
バランスが問題外に悪いだけでなく、バランスを調整しても勝利条件がまた問題外に酷いです。第1ターンにドイツ軍の橋渡りを阻止できるかどうかだけでほぼ勝負がつき、元のシナリオのままなら1ターンでドイツが勝つでしょう。
何ですかこれ?シナリオデザイナーは「まさかドイツが全力で勝利条件を目指してくるとは思いもしなかったー!」とでも言うのでしょうか?あまりの酷さにデザイナー名を見たら、ペテシェリンとかいう人。この間ダメ過ぎるシナリオを二連発したあの人じゃないか。ちょっとひどすぎます。
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