地雷ハウス
今日のASLは、TAC37栗!火中の栗!。ノルマンディー上陸後連合軍はカーンを目指し、チャーンウッド作戦でカナダ軍がビュロンの町を攻撃しましたが、そこはSSが大量の地雷の背後に対戦車溝を並べて守る熱い栗でした。カナダ軍は8ターン半終了時に、中央の町の全ての建物と瓦礫を支配していたら勝利です。
攻めるカナダは10−2指揮官の18個分隊(2/3がエリート)、普通のシャーマン6両、強力な17ポンド砲を積んだファイアフライ2両、地雷除去型2両、火炎放射器戦車クロコダイル1両が第1ターンに侵入し、盤外観測員の80ミリ盤外砲が1つあります。守るドイツは9−1指揮官のSS8個と75ミリ対戦車砲2門、瓦礫8個とAT溝8個に、地雷がなんと84戦力というとんでもない数。ただしAT溝と地雷60戦力はオープンで配置です。そして第4ターンにはパンター3両が入ってきます。
子供がドイツ、私がカナダです。
さてドイツの配置は?はい、タイトル通りです。ドイツは街の1つのブロックに、瓦礫とAT溝で隙間を埋めて全部隊を集め、その周りの建物ほとんどに地雷を置いています。恐らく空いている建物にも、隠された地雷があるのでしょう。そして右側にはAT溝と瓦礫を並べて、戦車がこちらから回り込めないようにしてあります。
なるほど。街の道路は舗装されていて、AT溝と対人地雷は置けませんし、史実通り街の前面に並べても、回り込まれたら意味がありません。となると大量の地雷をこうして使い、攻める足掛かりの建物を全部潰すのは最善だと思います。しかもブロックを守るSSは火力が高いので、火中の栗どころか火中の焼けた石炭を拾うようなものです。
この状況だとカナダ軍は道路を突っ込むしかないので、戦車優勢のある平地の攻撃補正0.75をつけて戦力評価をしてみます。するとカナダ軍は5%優勢で予想勝率6割。常識外れの大量地雷ハウズィズを、この戦力差によって破ることができるのか?
カナダは守りが固そうな正面から行くか、半分を戦車に乗せて迂回させるか考えましたが、戦力優勢を生かすため、全軍集中正面攻撃をさせることにしました。カナダ軍歩兵が戦車と一緒に進むと、正面建物の3階から重中機関銃に撃たれて混乱するものも出ましたが、戦車でスモークディスチャージャーや煙幕迫撃砲を焚きまくって、大きな損害は受けずに済みました。ドイツ機関銃は戦車や盤外砲に撃たれると危険なので、2階に降りて隠れます。
第2ターン、カナダはまず戦車で煙幕を撃ちまくりましたが、弾切れが続出します。そして歩兵はウミガメとなって辺り一面を埋め、対戦車砲を警戒しながら進みます。ところがターン後半には、苦労して配置した煙幕が突風で全部消えてしまいました。しかも盤外砲も良い位置に落ちず、2回目には建物の陰に隠れて強制修正になってしまいます。

第3ターン、カナダの偵察半個分隊が、ドイツブロック前面の建物に入ってみますが、やはりこの辺りは地雷原。正面から攻めるのは無理そうなので、撃っておいた煙幕と煙幕迫撃砲に隠れて、半分近くの兵を左手に回らせます。そして前面に進んでいた主砲故障中のシャーマンは、正面右側に隠れていた対戦車砲に撃たれて破壊されました。ここまでの間やたらドイツ側の目が良く、イギリス兵は一方的に除去されています。
しかしここで回り込んで正面建物左側を撃ったカナダ鬼スタックが、隠れていたもう一つの対戦車砲を混乱させました。これはラッキー。これで次のターン、こちら側に戦車を突っ込ませられる。
第4ターン、このターンにはパンターが出てくるので、何とかこのターン街中に突入したいカナダ。敵が見えないことによるカード引きや着弾のずれなど、かなり確率の低い所でしたが、カナダは丁度ここでふわふわ煙幕を良い所に落とすのに成功します。
カナダ軍は総突撃。左手では正面の建物に歩兵が隣接します。そして煙幕展張をしなくて良くなった戦車たちは右手に進み、クロコダイルが側面にいたドイツ機関銃部隊に火炎放射。ところが5以下でしか耐えられないモラルチェックなのに、1分隊がヒーローを登場させてしまいました。
ここで前面を占拠したカナダ軍に対し、パンターの反撃が始まります。パンターはカナダ右手の戦車群に向かってきて、クロコダイルを撃ちますが、煙幕迫撃砲に阻まれて外れ。逆にファイアフライが煙越しで固い車体を貫通し、パンター1両の破壊に成功しました。一方ドイツ歩兵はブロック中央で鬼スタックを形成し、これ以上のカナダ軍前進を阻止する構えです。
第5ターン、クロコダイルが狙われているので、9−2指揮官付きファイアフライは、ハルダウンのパンターを過度の射撃で撃ちます。しかし当たらないばかりか砲は故障。そこでカナダは、シャーマンをパンターの隣まで移動させ、側面を狙います。いろいろ撃たれても躱し続けましたが、最後は2両目のパンターに撃たれて破壊され、自身と引き換えにクロコダイルを救いました。クロコダイルは煙幕発射に失敗したので、パンターの追加射撃を恐れて谷底に隠れます。
一方左手では、鬼スタックを含むカナダ軍2スタックが、中庭のドイツ軍に隣接し、ここを奪おうとしました。しかしドイツ鬼スタック30火力+5が、弱い方のカナダスタックを撃ち(カナダ鬼スタックは煙で見えない)、良い目を出して半分を混乱させ、後ろの地雷ハウスに追いやります。
そこでカナダ鬼スタックは、代わりにその場所へ突撃し、ドイツ鬼スタックに正面対決を挑みます。ドイツは30火力に、9−1指揮官と登場したヒーローと自身の場所も含む+2煙幕2つと石壁で、+5修正。カナダは24火力に、10−2指揮官と最初からいるヒーローと煙幕2つと塹壕で、+3修正。攻防力に勝るカナダ鬼スタック対、先撃ちできるドイツ鬼スタック、互角の決戦になります。
ただしどちらの攻撃も効かなければ、次は煙幕が晴れた所をカナダが先撃ちできるので、ドイツ鬼スタックは後退せざるを得なくなります。そのため土地の占領という点では、カナダに分があります。
そしてターン後半、ドイツ鬼スタックの準備射撃。4!
「またか!さっきからドイツは歩兵相手に7割くらい5以下を出してるぞ。しかしこちらも10−2とエリート。モラルチェック2なんて何とかなる!えいっ!」
全員混乱、また地雷ハウス行き。もう気力が尽きた、投了。

戦力が多いのでカナダも十分勝ち目のあるシナリオだと思いますが、攻撃環境が悪すぎて気力が萎えます。ドイツ兵がいないことが分かっていても、勝利条件のため地雷のある家全部に入らせられるとか、嫌すぎます。家に突っ込むことなしに周りの地雷を除去するルールが無いので、地雷除去戦車も役に立ちません。いろいろ酷いです。
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