対戦車兵器無し、穴ぼこだけ
今日のASLは、シナリオ53高価な支払い。グライダーに運ばれたイギリス部隊が、シチリアでポンテ・グランデ橋を占領しましたが、イタリア軍は装甲車と歩兵で反撃してきました。イタリアは8ターン半以内のゲームターン終了時に、橋のたもとのトーチカと、その隣の橋へクスを支配していたら勝利です。湿地は平地に、果樹園はオリーブ林になり、建物は全て石造の1階建てです。またトーチカは全方位に撃てます。
イギリスは弾不足で橋近くに配置を限定され、エリート7.5個分隊と、76*迫撃砲1門、狐穴8、位置指定のトーチカ1です。これをイタリアは17個分隊と、ハーフトラックに曳かれた65*歩兵砲、AB41装甲車2台で攻めますが、第2ターンには81*迫撃砲の増援が来ます。
戦力評価は、ELRで2劣るイタリア軍が0.3%優勢なだけの、ほぼ完全な互角です。子供がイタリア、私がイギリスです。
イギリスは橋の前面のトーチカを囲むように狐穴陣地を作って始めますが、突っ込んできた装甲車を止められずに迫撃砲と分隊2つを倒され、いきなりゲーム終了。イギリスには対戦車兵器なんてATRすら無く、どうするのこれ?と思ってルールを確認したら、軽機関銃でも至近距離ならいくらか効くんだね。また装甲車の20ミリ砲IFEは白兵戦に使えないのに、間違って使っていました。
そこでイギリスは軽機関銃を中央に配置し直してもう一度やります。イタリア歩兵はイギリスの右側の石壁の方へ接近。そして装甲車はイギリスの右前面と左側面から近接します。スタックに隣接しなければ、軽機関銃に隣接射撃されることもなく、そうそうやられないだろう考えです。
ところが正面の装甲車は破壊され、側面のは麻痺。イギリスは麻痺した方も白兵戦で仕留め、いきなり両方破壊してしまいました。今度はイギリスもいけるか。
第2ターン、イタリア軍は右前面の石壁に隠蔽を付けたまま突撃しました。しかしターン後半、イギリス軍はイタリア砲操作班を除去し、右端の部隊を撃退します。
ところが第3ターンには、イタリア軍はイギリス中央のファナティックになった前衛をKIAし、残骸の所に部隊を突撃。そこは林や茂みがじゃまで後ろから十分な火力で撃てないので、イギリスは左の前衛を後退させました。
第4ターン、イタリア軍はじわじわと進んで、空いた狐穴に部隊を入れ、両軍は撃ち合い。イタリア軍はELRが低くクラス低下しやすいですが、イギリスは火力で劣る上、回復地形がイタリア軍の撃たれる位置にあって、一旦混乱すると回復が困難です。しかもイギリスの迫撃砲が、イタリアの迫撃砲に撃たれ、操作班は消滅。
第5ターン、結局イタリア軍は火力で押し切って、イギリス軍にかなりの混乱を与えました。イタリア軍はもう止めようがなく、イギリスがここから4ターン持ちこたえるのは無理なので、イタリアの勝ちです。

イギリスは対戦車戦でうまく行きましたが、陣地の作り方が良くありませんでした。今までのよくあるシナリオと違って、イギリス側には有利な地形が少なく、壕で陣地を作らなければなりません。
しかし
・前面にある林と茂みが後方からの射撃を阻害する
・混乱すると安全な回復場所が無い
・トーチカは固いが、容量が1個分隊で射撃グループを組めないので、攻撃力が低い
・迫撃砲は敵に近いと装甲車にオーヴァーランされ、遠いと撃てる場所が限られる
というのがあって、イギリスはなかなか配置が難しいです。
しかし後でルールをよく読んだら、トーチカも回復・潰走について建物と同様に使えるのに気づきました。それならトーチカは射撃拠点として使わず、指揮官だけ入れておいて回復場所にした方が良いのかな。そしてそこにいた兵力を前衛に回せば、射撃戦がもっと有利になります。その上で迫撃砲は石壁を撃てる場所(例えばトーチカの右隣の林なら2か所を撃てる)に置けば、十分渡り合えるでしょう。
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