バーサーカーは不意を打たれない
 
 今日のASLは、レッドバリケードのRB3 第2パン工場。デラックスASL2 Berserk!のヒストリカル版です。エッサー軍曹は毎ターンさいを振り、ターン数以下の目を出すとバーサークします。ドイツは6ターン終了時に、F42とG43のパン工場を両方支配していたら勝利です。
 守るソ連はエリート4個一線級4個分隊と、機関銃重1中2軽2、45L対戦車砲1門、塹壕1で、1区域には1MMCか砲しか初期配置できません。そして第3ターンには、半数が徴募兵の6個分隊と軽機関銃1が増援に来ます。
 これを攻めるドイツは、パン工場の石垣側にエリート1個一線級2個分隊とエッサー軍曹、軽機関銃1、爆薬1を、線路側にはエリート2個一線級5個分隊と9−2指揮官、機関銃重1軽2を配置します。そして第2ターンに一線級4個分隊と軽機関銃1が、線路側から入って来ます。
 戦力評価では、ソ連に隠蔽はあるものの、ドイツがいきなり近距離からパン工場に先制射撃でき、デラックス版と違ってパン工場は小さく囲まれやすい位置にあるので、近接奇襲としてドイツ軍を1.5倍することにします。すると予想勝率はドイツが55%の良い勝負となります。
 子供がソ連、私がドイツです。


 私は今まで、バーサーカーには不利な2修正があるので、不意打ちされやすいものと思っていました。しかし改めてルールA11.4を読んだら、不意打ちは「突撃した場合」と書いてありました。つまりバーサーカーだけが突っ込んで、他の応援が突撃しなければ、林や建物、相手が隠蔽状態でも不意打ちされることは無いのです。人海戦術やバンザイ突撃で突っ込んでも同じです。このシナリオは自動バーサークがあり格闘戦も選べるので、これは重要です。

 第1ターン、ドイツは2スタックが射撃待機し、残りが警戒移動でパン工場に近付いていきます。そして射撃ではお互い混乱が出ました。ターン後半では手前のパン工場が空になります。


 第2ターン、手前のパン工場には隠蔽ドイツユニットが入り、ドイツ鬼スタックは撃って突撃を継続。後半も撃ち合って互いにじわじわ損害が増えていきます。
 第3ターン、ドイツ鬼スタックは左側の大きな建物のソ連軍を追い払い、空いた所に隠蔽ユニットが入ります。そして固められている奥のパン工場を取るには、ドイツ鬼スタックで排除するしかないので、鬼スタックは見える所に突撃して対峙。同時に増援もパン工場の2階が見える所に突撃しました。
 ターン後半、ここが大勝負。パン工場の中機関銃を含むソ連軍は、上下階合わせてドイツ鬼スタックを撃ちます。しかし大外れ。隣の地下室から撃った射撃も大外れで、ドイツ鬼スタックは反撃でパン工場2階のコミサールと分隊を混乱させました。ドイツ好調。ただソ連も増援が近づき、空になった手前のパン工場に隠蔽ユニットを入れて、大きな建物では白兵戦で逆襲してドイツ分隊を倒しました。


 第4ターン、ドイツ鬼スタックの射撃は外れ、反撃の危機に。しかしここでエッサー軍曹が突っ込んで、命と引き換えにパン工場からの射撃を止めてくれたため、ピンになっただけですみました。パン工場側ではウミガメ戦術に移行し、手前の工場再奪取の準備をします。
 ターン後半も互いに撃ち続けますが、ドイツ鬼スタックは頑強で全く混乱せず、逆に混乱したコミサールはどうにも参り続けて一向に回復できません。ソ連の増援は右手に回り込んで来ます。
 第5ターン、ドイツの射撃がついに奥のパン工場を捉え、ソ連軍は大損害。ドイツは手前のパン工場に送れるだけの戦力を送り、奪還にも成功した上浸透も起きて、兵力を上階に分けることができました。しかしソ連も後半には救援部隊が接近してきてきわどい状況。


 最終ターン、手前のドイツ増援部隊の準備射撃によってコミサールが死亡し、パン工場上階は壊滅。一方撃ったドイツ部隊も狙撃兵に撃たれて指揮官が負傷しました。またドイツ鬼スタックはパン工場下階を撃ちましたが、ソ連分隊はピンで耐え、逆に隣の地下から反撃を受けてドイツは1個分隊が混乱します。そして爆薬を持った半個分隊が最後のパン工場に突っ込み、混乱はしたもののソ連の射撃を引きつけたことで、突撃する予定の部隊を救いました。
 続いて白兵戦では最後のパン工場にドイツ1個分隊半が突入しましたが、ピン分隊相手にこれを倒せず混戦となってしまいます。これでドイツやや有利だったのがやや不利に。
 そしてついに最終プレイヤーターン。ここでソ連は増援がそのまま白兵戦の応援に入るか、それとも混戦中のエリート兵のモラルに賭けてそこを全員で撃つか。応援はすでに隣接している1個分隊で十分と考えてソ連は射撃を選び、モラルチェック2を出しますが、なんと生き残ったのはドイツ分隊の方。一方でドイツの防御射撃も隣接するソ連分隊を止められず、ソ連分隊が入って来ます。
 そして白兵戦。これはソ連に分の良い闘いでしたが、ここでもドイツ兵が一方的にソ連兵を倒し、ドイツの勝ちとなりました。



 これは戦力評価通り、小規模ながら白熱した戦いが続く良いシナリオでした。最近私の2修正指揮官はモラルチェックに失敗ばかりしていましたが、今回は何回撃たれても最後まで頑強に耐え続けたのが大きかったです。また右側のドイツ一線級軽機関銃分隊は敵に隣接し混乱してしまいましたが、軽機関銃は5−4−8に持たせて建物に残し、ドイツ鬼スタックが進んで来たら共同で包囲射撃をするべきでした。

 
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