頼れるのは君ひとり
 
 今日のASLは、A66ストンヌでの反撃。フランスで快進撃を続けていたグロスドイッチュランド。しかし5月15日ストンヌ村でフランス軍の猛反撃を受けることになる。その中心となるフランス戦車B1-bisは、ドイツ軍の手に負えない化け物だった。
 フランスは10ターン終了時に、ボード3と6の石造建物支配VPで過半数を取っていたら勝利です。支配した建物の占めるヘクス数がVPになり、ボード6では7へクスのシャトー(つまり7VP)だけが石造として扱われます。
 またボード3の3ヘクス建物の階段ヘクスにはレベル3があります。それからこのシナリオでは市民から隠蔽や隠匿の情報提供があり、自国であるフランスの方がより情報を受けやすくなっています。
 守るドイツ軍は9−2指揮官とエリート12個分隊、37L対戦車砲1門、75*歩兵砲1門が初期配置。第1ターンには、75*の三号突撃砲3両、37Lのハーフトラック2台、軽機関銃ハーフトラックトラック2台、37L対戦車砲2門が入ってきます。分隊は配置後に全て指揮無しTCを行い、失敗すると(9以上を出すと)一戦級に落ちます。
 これを攻めるフランス軍は、9−1指揮官と一線級20個、新兵8個分隊。さらに主砲47ミリ中砲身、副砲75ミリ短砲身で、装甲は全周6で車体前面は8という、この時期としては圧倒的に強力なB1-bisが5両も。また37ミリ砲で、車体装甲が全周4、砲塔では全周6の、これまたかなり固いH39が、短砲身型2両、中砲身型3両。これらが第1ターンに侵入して来ます。
 戦力評価では、ドイツが4%の優勢で予想勝率5割、ROARではフランスが勝率56%と、良いバランスのようです。子供がフランス、私がドイツです。


 ドイツにとって最大の問題は、フランスの戦車を破壊するのが困難なことです。そのため数的にはドイツの方が戦車優勢を持っていますが、実際にはフランスの方がより効果的に戦車支援を受け、倍の歩兵でドイツを攻撃してくるのです。
 そして勝利条件も、中ほどのシャトーだけ守っていたら、残りの9VPを取られてドイツは負けるようになっています。なのでそこは軽い足止めだけにして、ドイツは主力を後ろに下げなければなりません。しかしシャトーがフランスの手に落ちれば、後ろの町の石造建物ももう2へクス取られただけで負けるので、ここでも集中して守るのが難しくなっています。
 それではドイツはどうすればいいのか?ドイツが唯一有利な点は、指揮官で優り重機関銃を持っていること。これを生かすには、いかにもここを使ってくださいとばかりに用意された4階建て建物の最上階に、鬼スタックを置くしかないのでは。あとはシャトーに少数の部隊とダミー。そこから町までの間には、フランスの動きに応じて動く部隊を置き、対戦車砲を手前右の丘に置いてみました。町全体を効果的に守るためには、きっと前面の石垣で戦うことになるでしょう。

 第1ターン、フランス軍は全面に広がって侵入して来ます。
これを受けてドイツ軍は、増援と共に町の前面の石垣沿いに布陣し、シャトー内の部隊は中で散らばり、対戦車砲1門は左手前の丘に登ります。
 第2ターン、大方のフランス軍はシャトー・町に向かってまっすぐ進み、B1-bisの3両だけドイツ右手の対戦車砲に接近します。37Lではほぼ効かないので、この対戦車砲は撃たずに隠ぺいを維持します。

一方期待のドイツ鬼スタックは、これまで全然重機関銃が維持せず、大した損害を与えられていません。そして他のドイツ歩兵は壁沿いに広がりましたが、B1-bisに迫られた対戦車砲は防御射撃を当てられてディスラプト。

 第3ターン、フランス歩兵はさらに前進して一部はシャトーに取りつき、ドイツも防御射撃をしていくらか損害を与えます。またフランス戦車は、左右両端から3両ずつがドイツ軍に隣接。
 ここでドイツは丘に持ってきた37L対戦車砲で、右端に来て左側面を見せたB1-bisを撃ってみます。B1-bisには車体左側面にグリルがあり、ここに当たるとエンジンを破壊されるという弱点がありました。それを表す特別ルールとして、車体左側面への命中は3でも致命的命中になるのです。しかし残念ながらこれは弾かれました。
 左側でも37Lハーフトラック2両でH39を撃ってみましたが、こちらも当たらず、逆にハーフトラック1両が主砲を壊してリコールされます。しかしフランスの方も、中央で移動しようとしたB1-bisが1両故障して、走行不能になってしまいました。
 ターン後半、ドイツ歩兵は戦車に白兵戦を掛けようと、じわじわ左右に分かれて近づきます。そして防御射撃。動けなくなったB1-bisが、ドイツ鬼スタックを地域目標で砲撃します。でも当たっても2火力や6火力の+3修正なんて、まず効かないはず。ところが47ミリ砲は蛇の目を出し、9−2と分隊1個に致命的命中。しかも次の目は3。8火力の3−3=0で3KIA、9−2と分隊除去。残った2個分隊もLLMCで混乱し、重機関銃置き去り、鬼スタック壊滅。
 狙われるリスクは分かっていたけれど、まだ少しの戦車に狙われているだけだったから、もうしばらく大丈夫だろうと思っていたのに。唯一の頼りの彼がいなくなってしまったら、わたしもう生きていけない。ドイツ投了です。

 

 
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