戦車横断歩道
 
 今日のASLはシナリオ9、広場へ。ヴィスワ川を渡ったソ連軍がワルシャワへ突破します。子供がソ連、私がドイツです
 ソ連の勝利条件は、10ターンの終わりに、北西の4階建て建物を単独占領するか、西に30点突破することです。ドイツは14個分隊と50ミリ長砲身対戦車砲2門、ソ連は20個分隊とT-34/85が4両です。

 ドイツはソ連と西端の中ほどに散開して守り、ソ連は南側に集中します。建物の中を前進するソ連に対し、ドイツはソ連軍に近い所は後退し、遠い所からは部隊を呼び寄せます。
 第2ターンソ連はT-34で煙幕を一つ張り、フルスタックが無謀な移動をして、6火力+1と6火力−2で射撃されるものの、なんと11の目と10の目(委縮)でこれを撥ね退けて突進。ドイツが防衛線を整える前に、いきなり無線機を持った大スタックでドイツ戦線を分断してしまいました。並んだドイツ歩兵は、2階に上がった無線機を射撃しますが、これも効果なし。

(手前が南)
 第3ターンには、ソ連の先頭部隊がさらに前進しようとして大混乱するものの、南側面にいたドイツ分隊を攻撃に向かったソ連スタックが、偶然ドイツ対戦車砲を発見します。
 あっ、見つかっちゃった。対戦車砲はドイツ歩兵を混乱させるものの、ばれたら終わりです。こちら側にもう対戦車砲は無いだろうと、ソ連は分断された隙間からT-34を全部奥に進ませます。もちろんその通りでもうこれを止められるものは無く、ソ連勝ちです。T-34には指揮官がいるので、全部抜ければ丁度30点あるのです。

 この広いマップで、側面にしか効かない弱い対戦車砲2門だけではカバーしきれず、ドイツは運が悪いとあっさり負けてしまいます。ただドイツ主力はもっと後方で守って、ソ連の進撃に対応する余裕を作るともう少しましになるのかもしれません。



 あっさり終わってしまったので、翌日同じ側で再度対戦です。
 今度のドイツの作戦は、まずソ連側に近い市街地前面に隠ぺいされたダミー含む8個で、道路を走るのを妨害。中段では3つの軽機関銃で道路横断を妨害。その間に後段で中央の主力がソ連の正面に移動してがっちり食い止めるというものです。
 一方今回のソ連は、敢えてドイツ主力が待ち受ける中央突破。ただし状況に応じて左右にシフトする可能性もあります。ソ連軍は歩兵を載せた戦車を先頭に中央をまっすぐ前進。側面からの軽機関銃や遠距離からの中機関銃に撃たれながらも、あまり大きな被害もなく中ほどの盤に到達します。
 ドイツは道を渡るごとに火線を浴びせるよう、ソ連軍の左右に軽機関銃や中機関銃を逐次移動。ダミーや隠ぺいされた半個分隊でソ連軍を囲み、ソ連がドイツ正面の主力を避けて簡単に方向転換できないようにします。これでソ連は難しい状況に陥るはず。
 これに対しソ連は、まず先行した戦車を歩兵が越えたい道路に並べます。次のターンになると遮蔽物として機能するようになるので、そこを通って歩兵が渡り、渡り終えると同じターンに次の道路に移動してまた横断歩道を作ります。戦車が移動したターンに遮蔽物になることはできませんが、遮蔽物として働いてから他の場所に移動するには何の制限もないので、ソ連軍は効率よく火線道路を越えられます。

 そのため、ドイツの目が振るわないのもあって、ソ連は1ブロック1ブロック着実に前進し、第6ターンにはドイツの最終防衛線前面に到達します。しかしここにはドイツの中重機関銃を含む強固な部隊が待ち構えていました。前半なかなか大きな成果を上げられなかったドイツの射撃が、ここでようやくソ連の3個分隊を除去し中重機関銃部隊を混乱させる大成功。さらに右手に回り込もうとしたT-34が対戦車砲に撃たれて走行不能になります。
 これで十分戦えるとドイツが自信を持ったのもつかの間。本当ならあまり効果の無い80ミリ盤外砲が、石造建物に致命的命中を出して中の2個分隊が全滅。さらに4階建ての勝利条件建物に籠るドイツ中重機関銃スタックに対し、指揮官付きT-34が5以下4以下でしか当たらない射撃と追加射撃を連続で命中させ、最強のフルスタックを全員混乱させます。そして防御射撃を潜り抜けたソ連兵がそこに突入し、最強スタックは包囲状態、降伏となります。
 はあああ?もうだめ。勝利条件建物の占領を防げません。ドイツ投了です。

 ドイツはかなりいい感じでやれたと思うのですが、最後の大事な所でのさいの目がひどすぎました。ただ戦車で繰り返し横断歩道を掛けるソ連の戦術は、かなり効果的だったと思います。煙幕と違って、失敗したり追加移動力を使ったりすることがなく、火線にも有効なのがとても便利です。特にこのシナリオでは対戦車兵器が少なく、ほとんど止められません。

 
インデックスへ