捕虜は取られちゃだめ
今日は珍しく短いシナリオで、Best of FriendsよりBoF1盧溝橋事件。状況が良く分かりませんが、日本軍が北京を包囲しかけていて、交渉を有利に進めるため、最後に残った南側の連絡路をできるだけ多く支配し、捕虜を得ようとしているようです。
日本は5ターン終了時に、橋近くの交差点から7へクス以内の支配建物数と、持っている捕虜数の合計が、12以上なら勝利です。ただし日本の戦車が破壊・放棄されるごとに、必要数は2ずつ増えます。
日本は最初9個分隊と捕虜2個分隊を橋の出口の交差点から2へクス以内に配置し、第3ターンに機関銃2火力の豆戦車2両と2個分隊が入ってきます。そして中国は最初が8個分隊で、第1ターンに16個分隊(内7個が徴募兵)と機関銃2*2の装甲車1台が入ってきます。
一見日本軍は圧倒的多数の中国軍を攻めなければならず、全然勝ち目が無さそうに見えます。
しかしよく考えてみると、日本軍は中国側の支配する中央ブロックに隣接して初期配置するので、開始すぐに煙幕、準備射撃、白兵戦を掛ければ、ここを攻め取った上に捕虜まで取れる可能性が高いです。すると日本は中国支配地域を左右に分断でき、次に残りの弱い所を取って、大量の中国軍増援が到達する前に、たいてい勝利条件まで到達するでしょう。
そうなれば日本が攻撃側に見えるこのシナリオが、中国攻撃側に変わります。これに基づいて戦力評価をすると、中国攻撃側で徴募兵20%以上により質を−0.1され、中国は0.7%優勢なだけの互角となります。
子供が日本、私が中国です。
上記の理由により中国は、中央ブロックで抵抗せず、ここを捨てることにしました。そして部隊は先制攻撃を受けないよう、全てを日本軍のLOS外に配置。特に右側のブロックへ渡るルートは、手前から大きめのスタックで監視します。
しかし日本は付近の建物を占領するだけでなく、中国軍の射撃を耐えながら林を抜け、右手ブロックの建物にも到達しました。建物付近の中国軍も防御射撃をしますが、分隊1個をピンにしただけ。そして日本軍は建物後方にいた中国2個分隊に白兵戦を掛け、1個分隊の損害と引き換えに両方捕虜にしてしまいます。しまった、横の道も機関銃で狙っておくか、せめて白兵戦は自己潰走で逃げるべきだった。

ターン後半、中国の援軍は1戦級と装甲車が右手から前進。弱すぎて普通には戦えない徴募兵は、左手で隠蔽をつけたまま建物に隠れて進ませます。
第2ターン、日本は占領した中央ブロックの守りを固め、右ブロックの建物は捨てて後方建物の占領に向かいました。
第2ターン後半、中国は右ブロック全体に主力を進めますが、無線機非装備で1両だけの装甲車は移動判定に失敗。左手では徴募兵がじわじわ川に進みます。
第3ターン、日本にも増援が到着。やってきた戦車が機関銃に撃たれたものの、はじいて難を逃れます。

第3ターン後半、撃ち合いは続きますが、中国軍は歩兵火力の低さがネックで、今一つ成果が上がりません。装甲車もまた移動失敗です。
第4ターン、中国軍は徴募兵も射撃を始め、日本軍には少しずつ損害が出てきましたが、このペースでは間に合わないのでは。
第4ターン後半、やはり中国軍の射撃の成果は僅か。このままでは埒が明かないので、中国はやっと起動に成功した装甲車で日本戦車の後ろに回り込み、これを破壊することに賭けます。しかし結局これも返り討ち。
第5ターン、中国の機関銃はついに日本戦車を捉えますが、惜しくも走行不能で乗員は耐え、これでは勝利得点になりません。またずらりと並んだ銃列で、日本兵にある程度損害を与えたものの、中央ブロックの守りを崩すには至りませんでした。

ターン後半、中国は撃てるだけ撃った後、決死隊で中央ブロックにバーサーク攻撃を掛けてみます。しかし当然無理な話で、残ったのは決死隊3個分隊の内の半個分隊のみ。中国完敗です。
中国は捕虜を2個分隊取られた時点で、既に勝ち目はほとんどありませんでした。しかしたとえ捕虜を取られなかったとしても、中国は中央ブロックの建物を2、3個取り返さなければならず、中国軍の乏しい火力では結構大変かもしれません。
するとむしろ中国は第1ターンに、中央ブロックでイチかバチかの決戦をした方がいいのでしょうか。ここだけで戦力評価をしてみると、やはり予想勝率は5割で悪くありません。ただこれをやると、だいたい1ターンで勝負が決まりそうです。
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