落日
 
今日はデラックスASLシナリオ10、ザ・ファイナルバトル。名前の通りのベルリン最終戦です。
 (62+9×3)×9.5÷60+1=15時間ほどが予想される長いシナリオで、両軍が最終決戦にふさわしい戦力を持っています。ドイツはSSから徴募兵までで30個分隊と88ミリ対空砲、75ミリ対戦車砲、105ミリ盤外砲(弾薬不足)に加え、3両中2両が走行不能のパンターがあります。ソ連は主に1線級の30個分隊とISU122の6両が第1ターンに東から侵入し、盤外観測員による120ミリ砲支援(弾薬豊富)があります。
 マップは林が石の瓦礫、茂みが木の瓦礫扱いで、最初に最大4か所ランダムに火事が発生します。さらに初期配置後に盤全域が事前砲撃の対象になり、半分程度の場所がモラルチェックを受け、建物も倒壊する可能性がある上、モラルチェックを受けると結果に関係なく隠蔽がとれてしまいます。戦力的に見るとドイツは防御側にも関わらず互角に近い火力を持っているので、ソ連はこの事前砲撃と強力な盤外砲が勝利の鍵になりそうです。
 勝利条件は、9ターン半の間にソ連が西端から10個分隊突破させることです。子供がドイツ、私がソ連です。

 ドイツが守りの要にしようと思っていた4階建て建物の一角が丁度火事になってしまったため、ドイツはそこを利用しての防御を止めて、かなり思い切った前進配置できました。そして事前砲撃でいくつかのドイツ分隊が混乱し、パンター2両の位置も露見しました。全体的にはドイツ軍左手(北側)が強力なようなので、ソ連は南側のルートを通ることにします。
 ソ連軍は左側(南側)の材木置き場付近を通って全軍を前進させると、隠れていた最後のパンターにより戦車が1両破壊されます。そしてドイツは盤外砲のSRを狙ったところに落とすことに成功します。ソ連軍は慌てて突撃で逃げますが、ドイツ軍ターンに修正後FFEを落とされると大損害を受ける危機です。
 ところが丁度その時ドイツ軍の無線が故障。ソ連は難を逃れたばかりか、逆に自軍の盤外砲撃でドイツ軍南側の前衛に致命的命中を与え、3個分隊を全滅させます。これでドイツは、ここの建物に爆薬を完全設置してソ連の射撃拠点に使えなくする目論見も崩れます。
 第2ターン、ソ連軍は調子よく前進しようとしましたが、北側の強力なドイツ機関銃(9−2指揮官)からの射撃でやられ、なんとか前進した部隊も南側に転進してきていたパンターに当てられ、前線の部隊が撃退されます。ただソ連も重中機関銃が位置について射撃を始め、ドイツ軍の半数を占める徴募兵は撃たれるとELRが2なのですぐディスラプトして無力化していきます。
 第3ターン、北のドイツ機関銃をなんとかしないことにはソ連軍は前進できません。ひとまずこのターンは再度の盤外砲撃で南側の別のドイツ軍を攻撃し、他の部隊も射撃戦を継続して、中機関銃も上階に上がって射撃しやすい位置を確保します。そんな中ドイツ機関銃部隊を狙っていたISU122が運よく命中弾を与え、一部を混乱させました。

(下が南)
 第4ターン、ソ連はここがチャンスとドイツ機関銃を遮るよう煙幕弾を撃った上で、人間津波を発動。前進して、ディスラプトしたドイツ徴募兵を捕まえますが、防御射撃で一部は除去されます。さすがにパンターに隣接してしまう部隊は外すべきでした。ソ連軍の重中機関銃も引き続きドイツ軍に損害を与え続けます。
 そして第5ターンには、盤外砲撃がついにドイツ機関銃部隊を捉えます。一部を混乱させ、次のFFE2でさらに損害を与えることは確実で、中央に転回したパンターもやられて、ドイツはもう南側の突破を止める術がなくなったので投了しました。

 ドイツは盤外砲撃ができない内に無線が故障したのに対し、ソ連は確認した敵が見えないことによる2回目も含めて一度も赤カードを引くことなく、効果的に盤外砲撃を続けられたのは大きかったです。戦車からの煙幕弾が全て撃てたのも運が良かったです。
 ドイツが前進配置するのはリスクが大きいように思いました。火力的に互角なのでドイツは前線で撃ち合いたくなりますが、そうすると撃ち返される心配の無い盤外観測員によるソ連の盤外砲にまとめてやられやすく、さらに徴募兵はすぐ戦意喪失するので撃ち合いには不向きです。ドイツは徴募兵をできるだけ後ろに配置し、深く守った方がより安全だった気がします。
   
インデックスへ