自爆テロ
 
 今日のASLはシナリオ59Smertniki。自爆テロという意味のロシア語だそうで(google翻訳)、爆弾を持って戦車に突っ込んでくる日本兵をそう呼んでいたそうで、今回もたくさん出てきます。ソ連のT−34を中心とした戦車部隊が迫る中、主力の後退を助けるため、日本軍は満州牡丹江の北でその前進を阻止しようとします。
 ソ連は北東から侵入して、10ターン以内に47VP以上南西から突破させるか22VP以上の損害VPを稼ぐと勝利です。ただし損害VPは、日本の稼いだ2VPにつき1VPよけいに必要になります。ソ連軍は歩兵全てを戦車に乗せてコンボイで移動しなければならず、攻撃を受けるか確認された日本軍を見つけるまで、停止することも搭乗兵を緊急脱出させることもできません。ただ道路移動の時は通常の2ではなく1移動力でコンボイ移動ができますが、道路は一本しかありません。日本軍は3個分隊まで隠匿配置でき、ソ連の4−5−8は工兵です。また麦畑は全て沼になります。
 ソ連軍の戦力は、T−34が10両とオープントップのSU−76Mが2両に、エリート10個分隊(9個が6−2−8)の9−2指揮官です。日本軍は二線級13個分隊と爆薬6個、軽迫撃砲3、75ミリ短砲身歩兵砲2、対人地雷18戦力、対戦車地雷5戦力、狐穴9塹壕5トーチカ1です。子供がソ連、私が日本です。


 日本は砲を隠匿配置せず大丘の上に置き、兵は全体に後方に配置します。ソ連の動きを見て動く心づもりです。ソ連は道路沿いに前進します。ソ連軍は2ターンで道路と迂回ルートの分岐手前まで進み、日本軍はその前面でどちらに来られてもいいように布陣します。
 第3ターン、ここでソ連は悩んだ末、突破まで最短の右手道路ルート前進を選択。しかし当然一番楽そうなルートには対戦車地雷が待ち受けており、先頭車両が踏んで走行不能になります。ただこれが丁度5移動力を残した時だったので、他のソ連戦車はこれを見て停止し、乗っていた搭乗兵を降ろすことができました。むしろ一両目は踏まないでくれた方が日本にとっては良かった。でもこうなったからには是非もなく、日本は歩兵砲、迫撃砲、歩兵で射撃戦を開始します。しかし最初の攻撃はあまり効果が無く、ソ連歩兵は突撃で一部日本の歩兵に隣接してきます。
 ターン後半、日本は小丘の歩兵砲でSU−76Mを一両破壊。さらに道路正面の森に隠れていたトーチカ内の中機関銃で、道路上のソ連兵を1つ混乱させます。しかしずらり並んだT−34と正面から撃ち合っても勝ち目はないので、近くの日本兵は森の裏に下がります。


 第4ターン、T−34の射撃で小丘の歩兵砲は沈黙し、大丘の歩兵砲も4つの捕捉に狙われますが、T−34も一両の砲が故障します。そしてソ連は右手の道路が地雷とトーチカで塞がれているので、歩兵と共に5両の戦車で中央に回り込み、中央前面の日本軍に狙いをつけます。さらに9−2指揮官と3個分隊が、走行不能のT−34に隠れながら右手の涸れ谷に入って、そこに隠れている日本兵に迫ります。しかしやはりここにも対人地雷が。でもさすが9−2指揮官とエリート、全員モラルチェックをクリアします。
 そしてターン後半、まず日本の迫撃砲が中央部の森のソ連歩兵フルスタック(直前にダミーへ白兵戦を掛けたもの)に壊滅的損害を与えます。続いて涸れ谷に隠れていた爆薬持ち日本分隊が、ソ連最強スタックに対して爆薬を投げ込み!これは30火力+2修正の強力な攻撃で、ここで混乱するとソ連兵は潰走時にさらなる地雷攻撃を食らいます。これで護衛のソ連歩兵を無力化し、裸のソ連戦車を一気に殲滅できる大チャンスです。ところが振ったサイの目はなんと11。エリートでない分隊による不正規使用なので故障です。無念、日本。結局この日本分隊は反撃を食らって潰走します。
 しかしここで止めたらどんどん突破されるだけ。日本はもう攻撃し続けるしかありません。まず一番道路に近い側を迂回しているT−34に対し、爆弾ヒーローの連続攻撃。隣接する護衛歩兵はさっきの迫撃砲で壊滅しているので、2両の戦車が撃ちまくるしかありませんが、日本は先頭の戦車に白燐弾を置いていて、射撃が効きにくくなっています。結局1人目のヒーローは倒されたものの、2人目のヒーローが突入に成功し、先頭のT−34が撃破されます。しかも後続のT−34は主砲を故障させてしまっており、ここで操作班が脱出できなければ、そっちも倒せる可能性大。しかしまたもや日本にとって残念なことに、ソ連操作班は脱出に成功し、日本軍の突入ルートを塞いでしまいます。


 第5ターン、残りのソ連戦車はどんどん日本軍の目の前を迂回していき、道路を渡って突破盤端まで繋がる涸れ谷に向かいます。AH版ルールでは日本にモロトフがあったのですが、MMP版イラータでは取り消されており、今回はこれを採用していたので日本軍に移動を阻止する術はありません。ソ連はさらに残る歩兵を集めて、戦車の護衛に当たらせます。
 ターン後半、苦しい状況の日本はわずかの可能性に賭けて迫撃砲を戦車に撃ちます。するとこれが大当たり。一両走行不能、一両衝撃の大打撃を与えます。やった。これで衝撃を受けた戦車が回復不能になれば、十分勝ちはある。そこで日本はまず道路から遠い方の兵で次々と対戦車ヒーローを突進させ、それが失敗した後は歩兵本体が隣接して、白兵戦で中央に残っていたT−34を倒します。そして次は、突破に向けて道路を渡っているソ連戦車に向けて、対戦車ヒーロー突撃を掛けますが、やはり戦車と9−2指揮官スタックの射撃が厳しくたどり着けません。

 第6ターン、後は衝撃状態からT−34が回復できるかどうかですが、、、これが見事一発回復!ソ連は必要数の戦車と歩兵の突破が確実になり、ここで勝利です。


 日本はもっと道路側の兵力を多くするべきでした。ソ連軍コンボイは道路を外れると急激に移動力が落ちるので、迂回されても後で対応するのは容易なのです。また対戦車地雷も道路に3、2戦力ではなく、2、2にして森にも1戦力置いて、林の迂回移動の邪魔をした方が良かったようです。それから大丘の頂上に置いた短砲身野砲も、遠くて当たりにくいのでもっと前の方が良かった気がします。
 あるいはもっと大胆に、中央前方の森にも兵を置き、地雷はもっと後ろに置いて、日本はヒーロー、歩兵の先制総攻撃を掛けるのも一法でした。防御側なのに大先制攻撃を掛けるという発想は終わってみるまで浮かびませんでしたが、コンボイ移動中で防御射撃力が下がっている敵に対して、爆弾ヒーローだらけの日本軍なら結構いけたかもしれません。
 
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