集中しないとこうなる
 
 今日のASLは、アニュアル92よりAD10タウングーの虎。ビルマの古都タウングーに侵入した日本軍に対し、後にタウングーの虎と呼ばれることになる中国のタイ・アンラン少将は、激しい市街戦で抵抗しました。日本は10ターン以内に火災の無い全ての建物を支配したら勝利です。建物は全て木造の1階建て、アパートは別々の1へクス建物になります。
 タイ少将(10-2)率いるエリート21個分隊とトーチカ2、要塞化2で守る中国軍。日本軍はエリート(突撃工兵)3、二線級23個分隊と、火炎放射器1、爆薬3で、6個の迫撃砲は白燐弾を8以下で持ちます。
 戦力評価は中国2%の優勢で予想勝率5割。子供が日本、私が中国です。


 デラックス2枚の狭いマップにもかかわらず10ターンもあるので、このシナリオは防御が難しいように見えます。しかも全体に木造建物が広がっていて、防御側に有利そうな決戦場所が見当たらないので、中国はいつもの集中決戦戦術ではなく、前方で戦線を作ることにしました。と言っても均等に長い戦線を作れば、一部を集中攻撃されて負けるに決まっているので、右側を全てダミーにし、左側に集中することにしました。
 そして第1ターン、日本が攻撃したのも左側。突撃で前面の道路に1個分隊ずつ並び、主力部隊は一歩手前で射撃グループを作ります。中国は戦って打ち勝つしかこの長丁場を凌ぐ術は無いので、もちろん全力で迎撃。かなり目が良く相当な損害を日本軍に与えます。日本軍二線級は火力3で、火力4の中国エリートに劣るので、この調子で射撃戦が続けば中国も何とかなりそうですが。

 しかしそうは問屋が卸さない第2ターン、ここで日本は擲弾筒の出番。特別に8以下で撃てる白燐弾を含め、煙幕を撃ちまくりました。不運にも2つの故障を出しましたが、中央付近は皆煙に覆われ、日本軍主力は歩兵煙幕も利用して中央の建物に突入します。確かにこれだけ煙幕を持っていれば、そうなるよね。
 1へクスに1個分隊ずつでは白兵戦に勝てそうもないので、中国軍は自己混乱して逃げます。そして中央では戦線を下げ、日本軍に隣接する左の建物の要塞区域には、タイ少将がフルスタックで白兵戦に備えました。
 第3ターン、中国軍の要塞と日本軍の建物には両方煙幕があり、日本軍はこれを利用して要塞に爆薬を2個仕掛けました。今まで要塞には突破口を空ける設置しかできないと思っていましたが、普通の設置もできるのが分かったので、数に余裕のある日本は両方仕掛けたのです。その結果突破口も空き、タイ少将の部隊も混乱して、あっさり要塞の一角は陥落。中央でも日本軍は中国軍を押していきます。

 第4ターン、タイ少将は絶望が去ったにもかかわらず、まさかの回復失敗。タイ少将も、要塞も、中央部も全てが追い詰められ、右側はほとんどダミー。この状況でここから6ターンも持つ訳ないので、中国投了です。


 中国は一応左半分に戦力を集めて戦ったのですが、日本軍の煙幕が強力で、この程度の集中度では足りませんでした。ではどうすれば良かったんだろう。
 「ああ、ここで守るのかな」と終わってから気付いたのは右端の一番手前。脇に回られることも無く、4へクス建物の手前が敵から見えない安全な回復場所になり、前面は崖のある涸れ谷と道路で攻めにくくなっていて、正面を要塞化すればかなり固そうです。しかもさらに都合の良いことに、日本軍が迫撃砲を撃とうとすると平地か林からになり、林を中国軍が迫撃砲で狙っておけば、煙幕も撃ちにくくなります。
 例えばこんな感じで守れば結構行けるんじゃないかな。今さら気付いても遅いんだけど。まあ部隊を全力集中しないとやっぱりこうなるというのは、再確認できました。


 
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