田んぼ、針金、ジャングル丘
今日のASLは、アニュアル92のA41 OPヒル。イギリスのウィンゲート旅団がビルマに侵入し、日本軍の補給線を脅かしていた。そこで林義秀少将が自ら率いて、野砲観測所OPヒルを攻撃した。しかしここは守りも固く、増援を受けて強化されつつあり、攻撃は絶望的だった。なお結末で林少将はこの戦闘中に戦死したと書いてありますが、ウィキペディアでは戦後まで生き延びたことになっています。
レベル3のヘクスを日本が一つ以上支配し、レベル3のどこにも混乱していないイギリス軍がいなければ、日本は即勝利します。そうでなければ11ターンの終わりに、レベル3のヘクスの過半数を支配していれば日本の勝利です。浅いジャングルの太平洋地形で、小川も田んぼも乾いています。
イギリスは空挺エリート4.5個分隊と操作班2個に、トーチカ1、塹壕10、鉄条網14を初期配置します。鉄条網はT列に並べ、残った3個だけが自由配置できて、トーチカはレベル3に置かなければなりません。そして第5ターンには、二線級12個分隊がやってきます。
日本はこれを20個分隊と爆薬4で攻めます。10−2の林大佐は、鉄条網に隣接するまで降りられない馬に乗っていて、馬に乗っている間はヒーローのように複数へクス射撃グループに射撃修正をつけることができます。日本のSWは隠匿しておけて、爆薬は鉄条網かトーチカでしか爆発させられません。
今回から歩兵操作班も、持つべき砲や日本MG,ATRが無いものは、戦力評価で0.5個分隊と数えることにしました。その上でほとんど防御の役に立たない位置に強制配置される11個の鉄条網を除いて計算すると、日本の戦力は20%劣勢の必敗となります。
そこで日本軍を1個分隊増やし、イギリスの増援を4個分隊減らすことにしました。それでも日本は7%台の戦力劣勢で予想勝率3割とまだいくらか不利そうですが、ターンが長く、イギリスは増援の割合が多くて遅いことから、これでやってみます。子供がイギリス、私が日本です。
21個分隊もいる日本に対し、最初4.5個分隊しかいないイギリスは、慎重に戦って増援が来るまで持ちこたえなければなりません。下手に鉄条網線を利用しようとして、その直後に塹壕を並べて戦うのは、ジャングルを生かせず日本のウミガメ戦術をまともに食らう自殺行為です。
当然イギリスは守りやすいジャングル丘の上に塹壕を並べて固い陣地を作り、ジャングルの隙間には機関銃と迫撃砲を置いて、田んぼを進んで来る日本軍を狙います。普通乾いた田んぼは生垣同様の防御効果があるのですが、高い所から撃たれる場合は平地扱いになるのです。また丘の上に1つある竹林には塹壕が置けないので、代わりにトーチカを置きました。そして放火ができるよう、一部の部隊を丘の前面のクナイにも置きます。
第1ターン、日本はひとまず一線級以外の部隊を、隠蔽の取れない田んぼ直前まで進めます。するとイギリスは重機関銃で撃って来て、それが丘の右側にいることが分かりました。そこで第2ターンに日本は、残りの部隊も出して、左右両端の死角を進みます。
第3ターンも日本軍は同様に進みますが、右側の日本中機関銃に対し丁度アウトレンジできるのを見て取ったイギリスは、重機関銃を一つ前の位置に進めました。また3回連続で放火に失敗したクナイの部隊は、ここで諦めて後退。
すると第4ターン、日本の射撃運が良く、イギリス重機関銃分隊は混乱させられます。さらに日本は左側で鉄条網に爆弾ヒーローを突っ込ませ、一発で鉄条網線に穴を空けてしまいました。爆弾ヒーローは前進射撃を待たずに爆破できるので、他の日本軍はこの穴から奥に突破します。イギリスは別の分隊で重機関銃を拾いに行きました。

しかし第5ターン、イギリス兵は重機関銃を拾うのに失敗し、日本軍はこれをピンにしました。さらに日本軍はウミガメ戦術で接近射撃し、射撃自体は効かなかったものの、白兵戦で混戦となります。そしてターン後半にそこは日本兵が勝って、重機関銃奪取に成功。しかしイギリスも分隊の回復でヒーロー登場&クラス上昇し、それほど弱くはなっていません。
第6ターン、日本軍は丘の前面に取り付き、どう考えても鉄条網が有りそうな前面レベル2ジャングルの3ヘクスを偵察してみると、やはり全部そうでした。これはどう攻撃するか難しいぞ。
さらにターン後半、右手の日本軍が鉄条網に突っ込んだこのタイミングで、ヒーローと機関銃を持ったイギリス軍が、見える位置に動いてきました。しまった丁度ここは歩兵の最大射程だった。日本ピンチ。
第7ターン、日本の中機関銃はこれを撃ってみましたが効果無し。他の部隊は鉄条網を抜けて進み、さらに丘付近でもイギリス軍の目前に出て、中機関銃の身代わりとなります。するとお互い損害を出すことになりましたが、このタイミングでイギリスは援軍が丘に到着し、2人目のヒーローまで出て来て、日本の攻撃はますます難しく。

(塹壕内のユニットも塹壕の上に置いています)
第8ターン、日本が丘の左端の鉄条網に爆弾ヒーローを送ってみると、またもや爆破に成功。2D6で5以下だぞ。日本は運が良い。
しかし鉄条網が無くなっても、竹林のトーチカを含む2対1で隣接攻撃される所に、ただ突っ込むのは危険です。そのため日本はそこにエリート半個分隊だけを送り、左側のヤシ林に隠蔽を付けた10−2鬼スタックを出して、左端の塹壕に1へクスおいて対峙します。またここで丘の右手にも、若干の部隊を回り込ませてみました。
するとターン後半、イギリスは日本鬼スタックに煙幕を落とすのに成功します。撃てない、うーん忌々しい。ただトーチカから半個分隊への射撃は、効果無しですみました。
第9ターン、丘の真ん中の鉄条網でも爆弾ヒーローの爆破が成功し、これで爆弾を使い切ります。またさっきから全然無かった日本の煙幕がようやく撃てて、これにより煙幕白兵戦を仕掛け、やったりやられたり。そして左手では日本の鬼スタックが煙幕を出て1対2隣接し、危険ですが日本10−2指揮官の耐久力に賭けます。
運命のターン後半。日本鬼スタックに対し、イギリスはトーチカからの射撃で隠蔽を剥がし、2へクスから30火力射撃で3MC!しかし林少将はこれを耐え、部隊も僅かな損害だけで反撃します。そしてこれが1KIA。除去されたのは操作班でしたが、これでイギリス軍の壁が崩れました。一方右手ではイギリスの反撃が成功して、日本軍は押し戻されます。日本は間に合うのか?

第10ターン、日本軍は左右から回り込み、そこかしこで大格闘戦。しかしジャングル攻めによる不利な不意打ち修正や、登り突撃時のCXにより、日本軍といえども白兵戦であまり強くはなく、やはりやったりやられたりで痛み分けです。後半にイギリスは部隊を散らして、日本の最後の突入を阻止する態勢。
そして最終ターン、日本は後方に回り込んで2か所を取り、他はあちこちで格闘戦。日本は11へクス中6へクスを取らなければなりませんが、負けはもちろん、相打ちでも支配は取れないので、これはそう簡単ではありません。結局支配は4ヘクスだけで、混戦も残らなかったので、日本の負けです。

鉄条網の爆破や重機関銃の奪取、イギリスの放火失敗など、日本は前半非常に好調だったにもかかわらず、結局負けてしまいました。もし最後に運良く6へクスを取れていたとしても、イギリスにはさらにターン後半の奪還余地があるので、そもそも日本は最終的な戦力が足りていなかったのです。イギリスの増援も遅そうに見えて、きちんと丘陵陣地を作って待ち構えれば、到着まで十分持ちこたえられます。結局今回も戦力評価は正しく、もっとぎりぎりまで戦力を互角にして良かったようです。
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