駆け抜ける戦車をただ撃つだけ
フーベのポケットが早く終わったので、次はネットにあったShellShock#2のOut of the Fold 羊の檻の外。1944年10月、ソ連がスロバキアに侵入すると、ドイツはカルパチア山脈を要塞化し、ポーランドから装甲予備を送り込んだ。ソ連は7.5ターン終了時に、ドイツより10以上多くVPを稼いでいたら勝利です。ドイツはレベル3の丘へクス支配につき3VP、石造建物区画支配につき1VPで、ソ連は24Y10からI10の間を通っての脱出VPです。
ドイツは防御側なのに攻撃側と同じくらい戦力があり、ソ連は予想勝率マイナス15%の必敗なので、戦力を大々的に調整します。守るドイツは11→9分隊と9−2指揮官に、88L対空砲1門、75*歩兵砲1門、塹壕4、鉄条網4、対人地雷24戦力を初期配置。そしてエリート5→4個分隊とパンター2→1両、75Lの4号戦車3両が、第3ターンに南から入るか、第4ターンに西から入ります(選択)。
攻めるソ連は、20→26個分隊と9−2指揮官、爆薬1に、T-34/85を6→8両が第1ターンに北から侵入。第3ターンには北からISU-1223→4両が北から入って来ます。
これにより、ソ連の予想勝率は48%になりました。子供がソ連、私がドイツです。
ドイツは唯一のレベル2建物に鬼スタックを置き、丘を越えて来る歩兵を待ち受けます。こうされるとソ連歩兵はかなり迂回して進まなければならず、町を攻め落とすの大変そうです。さらに3ターンのドイツ戦車増援が入ると、88L対空砲やパンツァーシュレックもある中を、ソ連戦車がすり抜けて脱出するのは難しくなるでしょう。
そうするとソ連は戦車に歩兵を載せて、ドイツ戦車が来る前に脱出することに賭けるしかないよね。ソ連戦車は西側から全速で進み、スモークディスチャージャーを撒きます。するとやはり88Lは見晴らしの良いこちらにいて、1両を衝撃にしました。ターン後半、衝撃になった戦車は回復し、88Lはまた撃ちますが、うーん、当たらないなあ。突破の備えも十分じゃなかったし、ドイツ負けたかな。
そしたら第2ターン、やってくるソ連戦車に88LはROFバースト。遠くからの鬼スタックの射撃や、近くに来た歩兵のパンツァーファウストも良く効いて、点数足りない。ソ連負け。

(下が南)
ひどすぎる戦力バランスを調整したら、撃たずに駆け抜ける戦車に対戦車砲その他がどれだけ当たるかという、運だけの勝負になってしまいました。戦車が多く横幅が狭くない突破シナリオはだいたいそうなので、近年はずっと避けていましたが、今回うっかりやってしまいました。これは戦力バランスが極端に悪い上に、それを直してもつまらないという、だめ過ぎるシナリオ。
また今回の結果を見ると、戦車戦はぶれが大きく、それだけで勝敗が決まるシナリオは、勝敗予想が外れやすいというのがよく分かります。ただたまたま運で勝ったドイツも、村の中に置いていたスタックを村の手前の道路に置いて、ソ連が左右どちらから突破しに来ても、駆けつけてもっとパンツァーファウスト・シュレックを撃てるようにはしておくべきでしたし、対戦車地雷も必要でした。
もしかしてソ連戦車の先着により、ドイツは劣後戦車による戦車数0.5倍を適用するべきだったのではないかと思い、それによって戦力調整しなおして後日もう一度やってみました。歩兵の増減は1回目と同じにし、戦車は増減無しとしました。
ソ連は戦車が少なくていきなり脱出する賭けは難しくなったので、歩兵で町を攻撃していくらか石造建物を取りつつ戦車の通り道を開けるという方針で行きました。しかし石造建物のドイツ機関銃、地雷、鉄条網が強くてソ連歩兵は撃ち勝てません。これを破るには戦車の助けが必要ですが、88Lが強力で返り討ちにあいます。そして先着してドイツ戦車を待ち受けるべきISU-122も、途中の丘や道路の積雪が邪魔で登場ターンには町を視界に収められず、実は先着できませんでしたし、T-34ではパンターを倒せません。
結局劣後戦車を適用できるような状況ではないのが分かり、この戦力でソ連の予想勝率は21%でした。やはりこのシナリオはどうしようもありません。
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