谷の中か外か
 
 今日のASLは、A31アンダルスネスへの道で。ノルウェーに侵攻したドイツ軍は、反攻上陸してきたイギリス軍によって都市が孤立したので、谷を守るノルウェー軍を突破して補給物資を届けようとしていました。ドイツ軍は南南東から侵入し、11ターン以内に北北西の一本の道路から30VP以上突破させたら勝利です。補給物資を積んだ6台のワゴンは、1台3VPです。
 谷を守るノルウェー軍は、新兵8個を含む14個分隊(9−2指揮官付き)と狐穴3、ロードブロック1。ドイツ軍は9−2指揮官付き16個分隊と75ミリ短砲身歩兵砲1門、操作班と砲しか運べないワゴン6台です。建物は全て木造で、弾痕はありません。
 戦力評価ではノルウェー8%の優勢で予想勝率6割。丘はありますが、頂上の拠点を避けることができるので、丘の攻撃補正は適用されません。ROARを見ると、こちらもノルウェーの勝率がだいたい6割となっています。子供がノルウェー、私がドイツです。


 右の大丘を中心にいくらかの前衛を出して守るノルウェー軍に対し、ドイツは谷の中央から進出し、機関銃と砲を射程的に有利な位置に置いて撃ち合います。そうしたら第2ターンに、ノルウェーの9−2指揮官が砲に撃たれ、モラルチェックで12を出して死亡。しかも中機関銃持ちは狂暴化。いきなり防衛の要が崩れて守りようがなくなり、ノルウェー投了です。



 ノルウェーは中央に備えた配置にしなおして2戦目。右手が薄いと感じたドイツ、今度は右手から侵攻し、ノルウェーも戦力を右側にシフトします。
 第2ターン、ドイツは手前の小丘に登って撃ち合い、火力的に不利を感じたノルウェー鬼スタックは大丘を降ります。
 第3ターン、前面の抵抗が無くなったドイツは、小丘に砲を登らせ、ワゴンも盤内に侵入させて、戦闘部隊は小丘の向こう側まで進ませます。ノルウェーは守りの中心を谷間の村に移しました。

 第4ターン、ドイツは安全になった右の道に沿って全体を前進させます。しかし自然な流れと思っていたこの移動は、今考えると失敗がありました。
 一番前に出ていた鬼スタックをそのまま道沿いの建物に進ませたのですが、これは大丘に登らせるべきでした。大丘の手前のレベル2の所に上がれば、村と大丘の間を見渡すことができ、ノルウェー軍が大丘の上に戻るのを阻止できました。また小丘の頂上手前で降ろした砲も、一番奥まで進めて、谷間の村を狙うべきでした。
 これを考えるとノルウェーの鬼スタックも、大丘を降りずに後ろ側の尾根へ下がった方が良かったのでしょうが、ドイツの失敗により相殺されました。ターン後半には、ノルウェー軍の多くがまた大丘の向こう側に戻って来て、このまま右の道をワゴンが進むのは危険そうです。


 第5ターン、ここでドイツは矛先を手薄になった谷間の村に変更。小丘にいた部隊全てで攻め込みます。ノルウェーの鬼スタックは、ドイツ鬼スタックに撃たれないよう、大丘の尾根の後方に登り、手前で待機しているドイツのワゴンが左右どちらに進んでも撃てるようにします。
 第6ターン、ドイツ軍は村を制圧し、鬼スタックは大丘手前の小さな崖に登って、中央部に睨みを利かせます。これにより中央部に残ったノルウェー部隊も消えて行きます。その一方でいくつかのノルウェー部隊が、道路出口に向けて後退していきました。

 第7ターン、突破出口までの道のりは遠い。ドイツ軍はもう全力で駆け抜けないと間に合いません。しかしドイツは幸いにも、前進射撃で大丘のノルウェー軍の多くを混乱させるのに成功し、道が開けます。
 後はドイツ軍、進んでは撃つの繰り返しで、出口に向けて疾走します。そして最終ターン直前に、出口を視界に捉えたドイツ軍。しかしここで、下がって林や崖の陰に隠れていたノルウェーの残存部隊が、ずいっと突撃で出てきて出口を塞ぎました。
 最終ターン、出口が無い。ドイツは突破のための少ない余力から数戦力を割いて、僅かな可能性に賭けて準備射撃をし、幸運にもKIAを出して道を開いたものの、隣から撃たれる平地を通って、残ったほぼ全軍が脱出しなければなりません。ノルウェーには指揮官もいて新兵の萎縮も無く、当然奇跡は起きずにノルウェーの勝利です。



 久しぶりに最終ターンまで行った勝負ではありましたが、すでに途中で時間が足りないのはだいたい分かっていました。1勝1敗の引き分けです。
 ドイツが最初にすぐ勝ったのは運もありましたが、ノルウェーが中央に備えた配置をした2回目でも、やはり中央から攻める方が良かったようです。その方がドイツは砲も機関銃も射程の長さを生かしやすく、中央前面を片付けた後は、左側の一番高い丘に砲を上げることができます。そうすると砲は全体を見渡せるようになり、遠い所も地域目標で撃てば結構当たるので、ノルウェー軍は丘の上で守るのが難しくなるのです。こうできればもっと早く進めたことでしょう。

 
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