弱点を晒すルーマニア
今日のASLは、TAC22 奴らはオデッサを撃った。このシナリオはアニュアル95でA81として、MMPにより220として、調整再録されているようです。ドイツ軍がクリミアとオデッサに迫る中、ソ連は黒海艦隊を利用して後方に上陸し、ルーマニア軍を攻撃した。ソ連は7ターン以内に、3N1,3R3,3R5の建物を全て支配すると同時に、ルーマニアの砲を全て捕獲または破壊したら勝利です。丘はありません。
ルーマニアは9個分隊と100*野砲3門でボード3を守ります。この砲は隠匿にも隠蔽にも一切なることができず、移動することも白兵戦で攻撃することもできず、初めて敵を見た時−1MCをします。
これをソ連は、エリート12.5個分隊と盤外観測員の80ミリ盤外砲で南から攻めます。この盤外砲は通常のHE FFEしか使えません。またソ連はコミサールを使えません。
ソ連が南から入るとボード4の意味がほとんど無いように見え、アニュアル95版のアーカイヴのイラータには「ソ連軍は西から入る」とあったので、今回はそれを使いました。しかしそうすると「4V3から3ヘクス以内」と指定されている砲の位置が極端に弱くなってしまうので、砲は3V3から4ヘクス以内としました。
戦力評価ではルーマニアが14%の優勢で予想勝率が9割なので、ソ連に2個分隊と8−1指揮官を加え、ルーマニアの砲を1門減らして、0%台の互角にしました。子供がソ連、私がルーマニアです。
ルーマニアは盤外砲を撃たれにくくするために町に部隊を散らし、機関銃だけは3階建物に集中して、平地を進むソ連分隊を撃ちましたが全く効果無し。ソ連は3階から見える平地へフルスタックしたので、後半にルーマニア機関銃は全力で撃ちましたが、また全く効果無し。おかしくないか?機関銃スタックは1段降りて隠蔽を付け直します。
第2ターン、あれ?ソ連軍2スタックに階段の降り口塞がれたぞ?うーん、この建物こっちから攻められるとやたら弱いな。ルーマニア機関銃スタックは仕方なく建物内に立てこもります。

第3ターン、ソ連軍は突撃で階段を上ってルーマニアスタックと対峙。ルーマニア軍は先に撃てるものの、階段を塞がれて被包囲状態なので射撃もMCも1不利です。
それでも後半、ソ連1個分隊を混乱させ残りをピンにしましたが、ここから二連続射撃を食らうので、ルーマニアスタックは耐えられないでしょう。ルーマニアは残りの部隊で町中に戦線を作りました。
第4ターン、3階建物内ではルーマニア分隊が1つ生き残り混戦。その間最初に撃ち漏らしたソ連別動隊が、右に回り込んで来ます。さっきこれを止められていれば、大分違っていただろうに。ターン後半に3階建物は陥落しました。
第5ターン、ソ連軍が平地で町中に隣接して来ますが、ルーマニアの射撃の目が悪い上にソ連はMCの目が良いので、全然倒せない。あっさり2か所でブロックに食い込まれました。ターン後半には、ルーマニア軍が右手2か所で反撃の白兵戦を仕掛けましたが、町中では逃げられ、砲の所では相手を倒したものの、同時に操作班を倒されます。こうなるとソ連は建物3階に上がった機関銃スタックが強力で、ルーマニアは勝利条件を守れる部隊がろくに残っていないので投了です。

サイの目極悪が連続で3戦目。いったいどうなってるんだ。
ただこのマップは3階建物側から攻められると守りにくくなっています。もしルーマニア軍が3階建物からすぐに逃げていたとしても、そこへ早めにソ連機関銃が入ると、町中が撃たれ放題になるので、サイの目が悪くなくてもルーマニアはやや分が悪かったでしょう。今回は戦力調整だけで既に十分バランスを取ってあることから、ソ連の侵入方向まで変えて弱点を晒す必要は無かったようです。
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