これでは戦車に弱過ぎた
 
 今日のASLは、アクションパック8よりAP80 血の浪費。アンツィオに上陸したアメリカ軍は、アルテーナ駅を攻略してドイツ軍の退却を阻止しようとしていました。アメリカは6.5ターンの終了時に、高台付近の建物全てを支配し、塔の上に統制状態のドイツMMCがいなければ勝利です。高台を横切って鉄道が走っており、それに隣接する石造建物は工場で、全ての道路は舗装されています。
 守るドイツは、6個分隊と地雷12戦力、鉄条網2、塹壕4に、88L対空砲1門、20Lで歩兵火力6相当の対空砲2門、81*迫撃砲1門、75Lの三号突撃砲2両、75LのマルダーIII1両、20Lで歩兵火力相当が20と6の対空戦車各1両ずつです。塹壕は道路や鉄道上にも配置できます。
 これを攻めるアメリカは、海兵隊6個、一線級8個分隊と9−2指揮官、爆薬2に、75ミリのシャーマン6両、75Lの駆逐戦車4両です。シャーマンは3両がジャイロスタビライザーを持っています。
 戦力評価ではドイツが7%優勢で予想勝率は7割。高台の工場も少し固そうなので、ドイツから三号突撃砲1両と6火力対空砲1門を減らし、0%台の互角にします。子供がアメリカ、私がドイツです。


 ドイツはまずアメリカの攻撃を予想します。少し離れた右手の丘と二階建て建物から戦車と機関銃が撃ってくるのではないか。そして歩兵主力は高台前面の建物に取り付いて、そこから戦車の支援を受けながら工場を攻撃するだろう。ただ入りきらない部隊は左右に回り込んでくるかもしれない。
 そうすると一番難しいのが88L対空砲で、高台の上は隠匿で置ける良い場所が無く、下に置いても麦畑だらけで活用できません。もちろん高台脇の0.5レベル線路に置いたら、隠蔽も無しに10両の戦車に先撃ちされて最悪です。結局これは多方向を撃てるよう、少し手前の踏切に塹壕を置いて入れることにしました。
 そして戦車の攻撃が予想される工場の右前側には三号突撃砲を、工場の後側には対空戦車を置きます。ただ正面の建物から歩兵に撃たれると弱いマルダーIIIは、少し後ろの石垣内にしました。
 それから迫撃砲は石垣内の果樹園に隠匿配置し、隣の塔の半個分隊で誘導もできるようにします。後は工場内に歩兵を入れ、工場前面に鉄条網、高台右の1へクス建物に地雷、工場右の道路に塹壕を置いて完了です。

 さあアメリカは予想通りに来るのか?全然違った。戦車に乗れるだけタンクデサントし、道路を突っ走って一気に丘の前面まで近づき、乗っていた歩兵を降ろしてきました。うーん、確かにこの方が早くて良さそうだ。ドイツは意表を突かれましたが、工場に集中配置しているので、基本的にどっちから来られても大丈夫なはず。砲や戦車の向きを直し、歩兵が広がってターンを終了します。

(丘の上も鉄道が繋がっています)

 第2ターン、途中撃たれて1個分隊が混乱しただけで、アメリカ歩兵は前面の建物に到達しました。そして駆逐戦車は2両が離れた丘に向かい、2両は左手の線路に登ります。またシャーマンは全車がびっしり工場に接近し、半個分隊を致命的命中で除去しました。
 こっ、これ、ドイツやばいんじゃないか?工場左手前にいるのは、対戦車戦闘力の無い連装対空砲。いくら石造隠蔽でも5両から狙われては助からず、ターン後半にはあっさり破壊されました。歩兵も左側にいたらやられるだけなので、右に寄って指揮官とスタックします。

 第3ターン、まず最初のシャーマンが登って来て、いきなり鉄条網を除去してしまいました。さらに三号突撃砲と歩兵スタックのいる工場へ、やられるのを覚悟で突っ込みます。うへえ、戦車がいても来るとは思っていなかった。これにドイツは歩兵の半数で白兵戦対応しましたが、やり過ぎて炎上させてしまいました。
 これはまずい。工場前面左側にはあらかじめ煙幕が撃ってあったので、そこにはLOSが通らない。らっきー!アメリカはここへ戦車も歩兵もドシドシ送り込んできます。しかも鉄条網が無くなったのにつけこんで、正面から右のスタックに爆薬攻撃まで。ドイツ歩兵は奮闘してなんとかこれを食い止めたものの、撃ち尽くして正面建物に出て来たアメリカ兵にはもう何もできません。
 さらに丘に登った駆逐戦車も、工場の裏手に回り込んだ駆逐戦車も、ドイツの戦車や砲が追加射撃までことごとく外して全く止められず、88Lはシャーマンに踏まれ、マルダーは駆逐戦車2両に脇から隣接されてしまいました。そして工場の歩兵戦でも、火力と指揮能力で勝るアメリカ軍には歯が立たず、ドイツ完敗で終了です。



 ドイツの配置は失敗でした。何となくシャーマンは支援用に過ぎず、高台の工場で守っていればそう簡単にはやられないような気になっていましたが、3号突撃砲1両しか対戦車能力が無い所に戦車を集中されたら止め切れません。
 ドイツは工場前面を右隣の88L砲から、マルダーIII、3号突撃砲と並べて固め、3号の所には鬼スタックを置いておくべきでした。そしてアメリカ戦車が左に近づいたら、マルダーも左側に動かします。しかしそれでもアメリカ戦車がうまく多数対1で狙ってきたら、いくら3号突撃砲が先撃ち・小型・石造建物内でも少し分が悪いかもしれません。
 また今回ドイツの砲・戦車の内4つが、側面からですら敵戦車を倒せない20L砲で、他の砲・戦車が先に撃破されたら、一方的にやられる役立たずになります。それなのに戦力調整で三号突撃砲を減らしてしまったので、ドイツはアメリカ戦車を止めにくく、結果として実質戦力が低くなり過ぎたようです。減らすのは三号突撃砲ではなく、20L(6)を2つにするべきでした。
 集中配置の仕方も戦力評価も大分経験を積んだつもりでしたが、やはりまだまだ及ばないことがあります。

 
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