全方向日本軍
今日のASLは、ASL News 35のNot to lose face 面子を潰さないように。1942年4月、イギリス軍はビルマで日本軍に道路を封鎖され包囲されてしまった。しかしそこに駆けつけた中国軍が、イギリス戦車の支援を受けて封鎖を破りに向かう。中国は7ターンの終わりに、道路へクスに隣接する統制日本軍を5VP以下にし、なおかつ両方のロードブロックを破壊するか両隣接へクスを支配していたら勝利です(この条件は意味不明な記述になっていますが、実際の状況からこう解釈しました)。浅いジャングルの太平洋地形ですが、道路は有り、クナイはボグチェックを受ける弾痕となり、沼と竹林は茂みになり、池はありません。
ジャングルで守る日本軍(ELR4)は10−2指揮官付き14個分隊と75*歩兵砲1門、狐穴12、ロードブロック2を初期配置。そして第5ターンには3個分隊の増援が来ます。
そして中国14個分隊(ELR2)と英スチュアートI3両の初期配置に加え、第1ターンに侵入する9−2指揮官付き中国14個分隊、スチュアートI3両、80ミリ盤外砲が、これを攻めます。
戦力評価は0%台の互角となっていますが、日本軍は隠匿不意打ちからの格闘戦能力や、混乱しても高率で即時回復できること、対戦車ヒーローとPAATC免除など、ジャングル防御や対戦車近接戦に強く、火力の低い中国歩兵と榴弾の無いスチュアートで攻撃するのはかなりの困難が予想されます。
子供が日本、私が中国です。
日本は当然無駄な分散などせず、ジャングル内の道路付近に集中配置しています。ジャングルでの守りに長けたこの日本軍を、いったいどうやったら崩せるのだろうか?何の見通しも立たぬまま、中国歩兵とイギリス戦車は、日本の監視兵の所まで並んで前進しました。
するといきなり隠れていた日本兵が襲い掛かって来る。まずい、一方的に2、3個分隊、下手すると戦車までやられてもおかしくない。ところが予想を遥かに超えて奮戦する中国兵。一方的に日本の1個分隊半を倒してしまった。だが強力なジャングル日本軍に対しては、ようやくこれで少し追いついてきた程度。
第2ターン、中英は歩兵と戦車を並べて日本の前衛を攻撃します。日本もここを本気で守る気は無く、ダミーや半個分隊ばかりで、混乱した者は退却して即回復するでしょう。一歩下がったジャングルの中には日本軍の高い壁ができており、こんな所に正面から隣接してもただ死にに行くようなもの。中国に日本軍を今すぐ破る手立ては無いので、ひとまず日本陣地の両側面哨戒部隊に突撃で隣接することにしました。
すると前面左に隣接した部隊に対し、日本の75ミリ砲が姿を現します。撃たれたのはダミーだったので被害は無かったものの、左前側面への攻撃はかなり危険で、もうここに戦車は進めません。さらに日本軍は迫撃砲の観測射撃まで使って、中国兵を混乱させてきます。
後半に日本軍は下がって戻るで戦線を維持。この移動ができるということは、外殻に狐穴は無く、ここも一時しのぎで本格的な陣地はやはりジャングル内部。正面攻めても、横から攻めても、戦車で攻めても、良い陣地、で、困っちゃう、君は全方向日本軍。しかもここで弾の少ないイギリスの盤外砲は、何一つ働かないまま支援打ち切り。ねぇ、困っちゃう。

第3ターン、中国分隊が日本陣地の右真横に突っ込んでみます。すると前衛はダミーで、内部の日本スタックがこれを臨機射撃。ん、それならこの隙に?中国は右手に進んでいた機関銃スタック2個を、右後方のヤシ林まで走らせました。さっき撃った日本スタックは、隣に中国兵が残っているので、これを撃てません。さあこの賭けはどうだ?しかし前進射撃は効果無し。まずかったか?他に英戦車もボグチェック覚悟で左右から隣接しました。
ターン後半、勝敗を分ける大スタック同士の射撃戦本番。そしてこれが日本の射撃は大外れで、中国の射撃は大当たり。日本スタックに壊滅的損害を与えました。さらに前面から隣接した戦車も日本の鬼スタックに当て、10−2指揮官を負傷させる大戦果。中英は状況の打開につながる大成功です。
大量の敵に隣接された左側の日本外殻部隊は、ここで内部陣地に引き揚げ守りを固めます。また負傷した日本指揮官は、減少分隊と共に自分を撃った戦車に突入し、対戦車ヒーローのATMMでこれを走行不能にしました。日本軍はまだまだ手強い。
第4ターン、前面の戦車を襲った日本兵を中英は射撃で倒しましたが、後方では先ほど勝った精鋭スタックの射撃が今度は大外し。逆に日本の反撃で9−1指揮官のスタックが一部混乱させられてしまいます。日本の前方はやはり固いままなのでダミーだけを隣接させ、中国歩兵主力と英戦車は後方両側面から隣接していきました。
ターン後半、やはり日本主力陣地からの射撃は厳しい。中英の幸運も尽きてきて、中国軍はあちこちで撃破・撃退・クラス低下を食らいます。

第5ターン、中国軍がここでまた無理に突っ込んでも、さらに損害を増やすだけ。このターンは日本の増援が来ることもあり、中国兵は一旦隠蔽を付けて、次ターンの突入に備えます。一部イギリス戦車は隣接して撃ち続けていますが、あまり効いておらず、走行不能のは車体機銃まで故障。時間も無いので、戦車についてはさらに2両をジャングルに突入させました。
ターン後半、日本の増援は待ち受けていた中国兵の迎撃で大損害を食らい、残った1個分隊が格闘戦を仕掛けましたが、外して混戦。その一方で中央陣地の日本軍は、戦車に撃たれてもさらに耐え続けます。たださすがに2両の戦車に撃たれ続けるのは危険なので、日本前面部隊は下がれるだけ下がって、最終防衛態勢に入りました。
第6ターン、中英にもはや猶予は無い。中国歩兵もイギリス戦車も、動ける者は全て周り中から日本軍にぶつかって行きます。さあ生き残るのはどっちだ?
ターン後半、撃ちまくる日本軍。中国兵はバタバタ倒れ、追加射撃も受けてイギリス戦車は炎上する。そして生き残った中国兵と、イギリス戦車の反撃。すると前半の大当たりの後さっぱりだった中英軍のサイの目が、ここに来て炸裂。36火力射撃のKIAに始まって、戦車の機関銃や重機関銃の連射により、頑強な日本兵がどんどん溶けて行く。
完全に囲まれているため、混乱したら日本兵は除去される。それが分かっているので、日本も可能なものはすべて統合していたが、それでも残ったのは2個分隊ほどだけだった。こうなってはもう日本も持ちこたえようがない。中国の勝利です。

中国側はかなり難しかったですが、心身を衰弱させるほど考えて着実に日本軍を削っていき、サイの目にも恵まれてなんとか勝てました。これは中国が攻撃側で得た初の勝利です。また榴弾もキャニスター弾も無いイギリス戦車が、ジャングル内の日本軍に対して何の役に立つのかと思っていましたが、幸い1回もボグにならずに済み、機関銃で与え続けるジャブは地味に効果的でした。
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