縛り付けられたベルギーの精鋭
今日のASLは、AP236 Resiste et Mords 抵抗せよ、噛みつけ。ベルギー戦の末期、ベルギー軍の精鋭たちは、イギリス軍とフランス軍がダンケルクに撤退する時間を稼ぐため、彼らのモットー「抵抗せよ、噛みつけ」に従って、ドイツ軍に対して最大限の抵抗をした。
勝利条件は、まずドイツが7.5ターン終了時にいくつのブロックを支配していたら勝つか両者でビッドし、高い方がドイツになってそれを勝利条件とします。さらにドイツは1から4ターンの各終了時に、統制ベルギー軍のいないブロック数が、現在のターン数より多かったら、その時点で勝利です。背景説明と比べて勝利条件が意味不明過ぎ、バランス調整を放棄してビッディングに任せるなんて、もはやシナリオデザインとは呼べませんね。
守るベルギーは、エリート14個分隊と47ミリ砲の駆逐戦車T−13が3両(HIP)、47ミリ対戦車砲2門、トーチカ2、ロードブロック4、鉄条網4を初期配置。さらに毎ターンdrして、3以下が出るごとにT−13が1両ずつ最大3両まで入って来ます。また2、3、4ターンには、微妙に編成の違う各3個分隊ずつの増援が、西の道路から1グループずつやって来ます。
一方ドイツは、5−4−8エリート突撃工兵5個一線級19個分隊と9−2指揮官に、火炎放射器2爆薬3、75*の4号戦車3両、20L(4)の装甲車2両、機関銃装甲車2台が、分隊は1ターンにつき8個を上限として、概ね東から入って来ますが、ターンが進むにつれ北寄りから入れるようになります。また50ミリ砲の3号戦車3両と、75*の3号突撃砲2両が、第3ターンに東から入って来ます。他に盤外観測員の80ミリ盤外砲と、1〜3ターン限定の爆装スツーカ2機があります。
という訳で戦力評価ですが、当然こんな異様な条件で評価が機能するとは思えません。一応この条件なら分散防御になりそうなので、それで評価するとドイツの予想勝率47%になりますが、勝敗はほぼ勝利条件のビッドしだいでしょう。それで最終ビッドは6となりましたが、これでいいのか全然分かりません。子供がドイツ、私がベルギーです。
第1ターン、勝利条件のため無意味な分散配置を強要されているベルギー軍に対し、ドイツはその弱みを突いて正面攻撃。ベルギーは隠匿重機関銃の穿孔照準でドイツ分隊を除去しました。盤外砲に狙われるので、後半ベルギーは部隊を入れ換えて隠ぺいを維持します。また2階の対戦車砲は装甲車を1台破壊しましたが、これは隣の対戦車砲の位置を推測させてしまったか?
第2ターンもドイツの第2陣は正面から侵入します。そしてベルギーには戦車と歩兵の増援が入って来ますが、歩兵1個分隊が混乱し、戦車は走行不能にされました。航空支援きついな。
第3ターン、ドイツは次ターンになると残りの歩兵を街の北から出せるので、歩兵の増援は保留し、残りの戦車を一気に侵入させます。ベルギーもそれなりに戦線を作って攻撃に備えていますが、北からの攻撃にも備える必要があるため、薄く引き伸ばされています。
第4ターン、ドイツには煙幕を撃てる戦車が5両も居て、今回は1両故障して撃てたのは3両だけでしたが、それでも十分です。煙で隠せなかった所は、戦車を突っ込ませてカバーしました。煙幕の無かった戦車など使い捨てです。
そして安全を確保されたドイツ歩兵は隣接し、爆薬、突撃火力、火炎放射器、白兵戦の連続攻撃。要塞など軽くぶち破って、ベルギー最前線を一気に制圧しました。もちろんベルギーも最大限頑張って、ドイツ戦車を2両破壊したのですが、既に勝負の主役は戦車から歩兵に移っており、あまり意味はありません。もはやベルギーの戦線は維持不能です。
大量の煙幕と十分な火力と装備を持った煙幕白兵戦が強力で、6ブロック占領の勝利条件は楽過ぎました。ベルギー投了。

(下が西)
今回の抵抗線を破られると、次はしばらくまともに戦える線が無いので、ドイツのビッドはベルギーの増援が間に合う10かそれ以上が妥当だったのかもしれません。しかしこんな前代未聞の得体の知れない状況に、初見一発で正しくビッドするなんて一体誰ができるんだ?
そしてベルギーは不合理な配置を強要され、前半はサドンデス回避とドイツの航空支援で対応移動もままならずに、不十分な態勢で撃破されるだけ。タイトルは「抵抗せよ、噛みつけ」で、結末には「ドイツ軍は激しい抵抗に遭い撃退された」とあるのに、これは何だったのか。あまりにもひどいシナリオ。
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