断ち切られた町に迫る重戦車
 
 今回の浜甲子園さんとのVASSAL対戦は、J209 Corking the Chambois Bottle シャンボワ瓶の栓をしめる。ノルマンディー上陸後、連合軍はシャンボワ交差点を制圧し、ドイツ軍の後退を阻止しようとしていた。
 ドイツは7.5ターン終了時に、石造複数ヘクス建物を4つ以上支配していたら勝利です。小川は深く、開始時に各木造建物はDR9以上で瓦礫になります。
 守る連合軍は、道路の北側にポーランド軍がエリート9個分隊と76LL対戦車砲1門、76*迫撃砲1門、南側にアメリカ軍が8.5個分隊と57L対戦車砲1門、そして75ミリのクロムウェルVII3両、76LLのアキレス1両、キャリアーB2台を自由配置です。
 これを攻めるドイツは、22個分隊とパンター3両、ティーガーI2両、4号戦車2両、75*の3号N型2両が、第1ターンに南から侵入します。そして第2ターンには南西から、SS6個分隊と105ミリ突撃榴弾砲1両、75*ハーフトラック1両が、第3ターンには南から、ハーフトラックに乗った二線級3個分隊と、75Lの3号突撃砲1両がやって来ます。
 近年では数少ない大規模なシナリオですが、戦力評価ではドイツの予想勝率47%と非常に良いバランスです。浜甲子園さんがドイツ、私が連合軍です。


 まず連合軍にとって非常に厄介な問題は、守るべき場所が舗装道路で分断されていることです。もしドイツ戦車に道路を制されてしまうと、連合軍歩兵はブロック間の行き来ができなくなり、弱いブロックを集中攻撃されて負けてしまいます。
 そこで考えた手は、交差点の中央に76LLの砲と戦車を置き、その前にクロムウェル、さらにその前にキャリアーを置いて、ドイツ戦車に対して交差点をがっちり守ることです。多分こうしないと連合軍は負けじゃないかな。後は歩兵を前面に並べ、後方の3階建て建物からは、ポーランド機関銃スタックと迫撃砲観測員が遠くを狙います。

 第1ターン、連合軍が下手な配置をしていたら、中央の道路から大量のドイツ戦車がやってきて、連続移動中射撃を仕掛けられたかもしれません。しかしさすがにこの守り相手には無理で、ドイツは主力を左右の浅瀬から進めることにしました。ドイツ軍は連合軍の射撃でいくらか被害を出しましたが、混乱は森で回復すればいいだけなので、大したことはありません。連合軍はキャリアーを放棄し、砲をアキレスの所に移動させ、歩兵を再配置しました。
 第2ターンドイツ軍は、邪魔な3階のポーランド機関銃に、煙幕を撃って前進継続。ドイツ軍も無駄に撃たれる迂闊な所には来ないので、ポーランド軍の射撃はあまり効かず、3階の部隊は射撃後隣に移ります。

 第3ターン、ドイツはまた煙幕を撃ってから、76LLに撃たれない隙間からクロムウェルを狙う位置に、倒されない戦車を持って来ます。うーん、こんな位置があったか。巧妙。ドイツの前進射撃は外れたものの、連合軍は何とか対策しなければ。他のドイツ戦車や歩兵も、連合軍陣地を囲むように近づいて来ました。
 ターン後半、狙われた2両のクロムウェルは、それぞれ狙ってきたパンターとティーガーに煙幕を被せて、何とか持ちこたえますが、捕捉が乗ってくればそのうちやられます。相手戦車を倒す手段の無い側は苦しい。機関銃や76LL砲で撃ったのと、アメリカ軍スタックが前進射撃した以外、連合軍は一退一進や配置換え程度で終わりました。

(下が南)

 第4ターン、ドイツ戦車のクロムウェルへの射撃こそ外れたものの、ドイツ軍の圧力はどんどん高まってきます。ドイツ戦車は連合軍前線に張り付いて来て、歩兵も射撃位置に進みました。連合軍は、正面からのドイツ歩兵をファイアレインで迂回させたり、隙間から76LLでパンターを倒したりしましたが、全体としては止め切れません。移動終了時には、ドイツ軍の巨大な壁が連合軍の前に立ち並びます。
 連合軍に手はあるのか?あるぞ、今こそが勝負の時!57L砲はずっとこの時を待っていた!ティーガーが側面を見せており、麦畑に邪魔されて5以下でしか当たらないものの、APDSも丁度5以下で当たればまず破壊だし、ROFが維持すればさらに4号もやれるかもしれない。さあどうだ?残念、弾が無かった。なら仕方ない。通常弾ではあまり効かないティーガーより、まず4号を撃とう。外れ。ROFも切れ、隠蔽も解けた。さらにやっと煙無しで撃てた機関銃も大外れ。この正念場にこれか。
 ターン後半、あちこち近接してきたドイツ軍をここで何とかしないと、連合軍に勝ちは無いでしょう。クロムウェルが煙幕を置いた後、57L砲がまた撃ちましたが、やっと4号1両を倒したものの、またROFは維持せず終わり。迫撃砲も戦車の75ミリ砲も外れ。他の歩兵射撃も大したことがなく、左側のポーランド軍はもう下がるしかありません。そして防御射撃ではついに煙の中から当てられ、クロムウェルが1両やられました。うーん、ここからドイツ軍をどう止めればいいのか?

 第5ターン、ドイツ軍は次々と隣接してきます。右側ではアメリカ歩兵がそれを混乱させていき、PIATは動こうとした故障4号を衝撃にしました。しかし止められたのはこれくらいで、左側のブロックは元々形が悪くて守れる場所ではなく、ドイツ軍はどんどん迫って来ます。防御射撃でもいくらかドイツ軍に損害を与えたものの、とにかくドイツ戦車の圧力が大きく、全体としては連合軍に厳しい感じです。ただ歩兵戦力に限れば、一方的にドイツ4個分隊を倒しているので、まだ連合軍にも可能性はあるでしょう。
 そしてターン後半、連合軍が撃てるだけ撃った結果、チクチク撃ってきていたドイツ軽迫撃砲スタックが白燐弾で1個混乱、軽迫撃砲は林のドイツ分隊を除去、右側建物に隣接したドイツフルスタックの内2個分隊が混乱、PIATは故障4号を破壊と、そこそこ損害を与えました。しかし24火力アメリカスタックの射撃は、MC蛇の目でドイツ分隊をエリート化させてしまい、57Lではやはりティーガーに歯が立ちませんでした。
 そうしたらもう良い目標もないし、そろそろ3階からポーランド機関銃スタックを前に出す時か。これが入れば、左側の3階建て建物は、相当持ちこたえるはず。階段を下りる時に3号突撃砲に撃たれるが、4以下でしか当たらないし、今が良い時期だろう。そしてこれを撃った3号の射撃は致命的命中!!よりによってここで出すか?IFTの目も良く、選択で2個分隊がKIA、1個分隊混乱で、指揮官だけがヒーローになって残ったがもう意味は無い。これは終わった。
 ですが一応白兵戦まではやってみます。隠蔽アメリカ分隊が麦畑のティーガーに隣接して残っており、不意打ちを取って倒せるかもしれない。しかしこれもPAATCに失敗してあっさり終了。こうなってしまっては両方の建物を守り切るなど無理なので、連合軍投了。



 戦力評価では良いバランスでしたが、連合軍にとっては守り方が難しく、布陣で負けてしまいました。
 その原因は、パンター、ティーガーという強い敵戦車が5両もいるのに、それを正面から倒しうるのが1両1門だけしかいないことです。しかもその内のアキレスは装甲が薄くてどの戦車にもやられ、76LL砲も麦畑と生け垣だらけで撃ちにくい上側にしか置けず、連合軍は戦力があっても戦いにくくなっています。
 さらに戦車戦が苦しいのに、直線道路で隔てられた複数のブロックを守らなければならないというのが、守りにくさに輪をかけています。分断されないように戦車や砲で交差点を守ると、砲・戦車を前面に置いて建物を守ることができません。
 このような状況で、浜甲子園さんの攻め方は的確で、残念ながら私には良い守り方が見つけられませんでした。もしかするとここまで強く中央の道路を固めずに、76LL砲は左側の林か建物に置いた方が良かったのかもしれませんが、麦畑だらけであまり効果的に撃てる場所が無く、うまく行くかどうかは分かりません。


 
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