☆あ行★

「あ〜らこ〜ら」=ああだこうだ、口出し、干渉されたときの表現、「ら」の応用
  例>おめさんがなんからあ〜らこ〜らゆ〜んだんダメんが〜て=
  あなたがいろいろとああだこうだと言うからダメなんですよ
「あいぶ」「あいんでいぐ」「あいんであく」=歩く、歩いて行く、歩き回る
  例>へえ、あいばんねえて=もう、歩けないよ/
  まんず足がやめてあいんであかんね=とても足が痛くて歩き回れないよ
「あいら」「あいらんたい」=あいつら、あの人たち、あいらんたいは、「たい」の応用
  例>あいらんたいな〜しった=あいつら何してた
「あこ」=あそこ、あの場所
  例>あこまであいんでいげ=あそこまで歩いて行け
「あささ」=あらら、あちゃ〜、失敗したときなどに使う感嘆詞
  例>あささ、へえダメらねっか=あちゃ〜、もうダメじゃないの
「あしたさげ」=明日の朝
  例>あしたさげ畑いぐかな=明日の朝畑に行こうかな
「あたける」=暴れる、騒ぐ
  例>あたけてんな〜や〜=暴れちゃだめだよ
「あつき」=小豆(あずき)のこと、高齢の人は、このように言うことが多い
  例>おめさん、あつきてやでこでもねえかの=あなた、小豆は好きでもないですか
「あつける」=預ける、渡す
  例>おめえにあつけたろうがや=お前に渡したろうが
「あったてんがな」「あったてんがの」=長岡地方の昔話の語り部が、冒頭に言う言葉
                        むかしむかし・・・、に相当する
  例>あったてんがな、あるどこに、じさまとばさまが・・・=
  むか〜しむかし、あるところに、お爺さんとお婆さんが・・・ 
「あっちぇ〜」=暑い、熱い
  例>あっちぇ〜のっし=暑いですね
「あっちさん」=よその人、主に子供を諭すときに使う
  例>あたけてると、あっちさんにわらわいるよ=
  暴れてるとよその人に笑われるよ
「あっぱ」「あっぱんじょ」「あっぱんなる」=大便、便所、むきになる
  例>なにあっぱんなってが〜や〜=何むきになってるの
「あつらっこい」=暑そうな、暑苦しい
  例>そんげんあつらっこい服着てんなや=そんな暑苦しい服着てないでよ
「あばね」=バイバイ、またね〜、じゃあね、という意味、あばよ、ほどキツクない
  例>あばね〜=じゃあね〜
「あめる」=頭髪が薄くなること、ストレートに言えば、ハゲること
  例>あこんじさま、ばかあめらったねっか=あそこの爺さん、すごくハゲたね
「ありご」=蟻、アリンコ
  例>いっぺえことありごがたかってきたねっか=たくさん蟻がたかってきたね
「あんげっぺ」=あんなにいっぱい、あんげんいっぺえが短縮されたもの
  例>あんげっぺことあるてがんに=あんなにいっぱいあると言うのに
「あんげん」「あんつぁん」=あんなの、馬鹿にした言い方、あんなに
  例>あんげんが〜だめんが〜や〜=あんなのだめだよ
「あんにゃ」「あんにゃさ」=長男、男衆
  例>あこんちのあんにゃはな〜してるがら=
  あそこのウチの長男はなにしてる
「あんばかち」=あれくらい、あの程度
  例>あんばかちじゃいっこたらんて=あの程度じゃ全然足りないよ
「いいやんべ」=いい日和、「いいあんばい(塩梅)」が変化したのか?
  例>いいやんべらのっし=いい日和ですね
「いいもち」=分家、家持ち、が語源
  例>おらこのいいもち=ウチの分家
「いぐ」=行く、濁点がつく
  例>おめさんもいぐかの=あなたも行きますか
「いくじもねえ」=いつまでもダラダラと、という意味
  例>な〜ら、いくじもねえしゃべっちょしてんでね〜や=
  お前ら、いつまでもダラダラとお喋りしてるんじゃないよ
「いちげに」=一度に、一回で、という意味、一概に、が語源か??
  例>おめさん、そんげんいちげにもってあかんねえこっつぁて=
  あなた、そんなに一度に持って歩けないでしょうよ
「いつける」=縛る、くくりつける
  例>縄でいつけてくっるろ=縄で縛ってやるぞ
「いっか」=かなりの日数、何日も、ある程度の日数、どれくらいの日数
  例>へえいっかぐれえめたろっか=もうどれくらいの日数が過ぎただろうか
「いっこ」=全然、まったく、いつまで経っても、一向に、が変化したものと思われる
  例>いっここね〜ねっかや=いつまで経っても来ないじゃないの
「いっち」=一番、最も、という意味、一番が変化したものと思われる
  例>今までで、いっちいかったて=今までで、一番よかったよ
「いっぺえ」=いっぱい、たくさん、大量に
  例>ばかいっぺえことあるが〜な=本当にたくさんあるんだね
「いっぽく」=休憩、小休止、一服の変化で、煙草を吸う休憩の意味も含まれる
  例>ちっとばかいっぽくしようねっか=ちょっとだけ休憩しようよ
「いべる」=苗モノなどを植える、という意味、えべると同義、高齢の人の場合、
        「うえ」が「いべ」「えべ」に変化する、何とも謎めいた表現
  例>おめさん、畑に何いべらったがら=あなた、畑に何を植えられたんですか
「いぼくる」「いぼる」=いじける、怒る
  例>何いぼくってがいや〜=何怒ってるの
「いらいたかの〜」「いらったかの〜」=ごめんください、という挨拶言葉
                        近所づきあいなど、親しい仲で使う表現
                        直訳すると「おられましたか〜」となる
  例>いらいたかの〜=ごめんください
「いんごう」=頑固、融通が利かない人のこと、「ごうたれ」と似た意味かも
  例>おらこんじさまはこってぇいんごうらすけ=ウチの爺さんはとても頑固だから
「うすふき」=脱穀した米から籾殻を取り除く機械農作業のこと、玄米になる
  例>おめさんどこてやへえうすふかったかの=お宅はもう玄米にしましたか
「うんな」=みんな、全部
  例>おめさん、これうんなかっるかの=君、これ全部食べられるかな
「うんまねえ」「うんまでもねえ」=美味しくない、まずい
  例>いっこうんまでもね〜ねっかや=全然美味しくないじゃないの
「うんめえ」=美味しい、美味い
  例>ばかうんめえごっつぉらねっか=とても美味しい御馳走だね
「えべる」=苗モノなどを植える、という意味、いべると同義、高齢の人の場合、
        「うえ」が「いべ」「えべ」に変化する、何とも謎めいた表現
  例>なんからえべたろも、今年はいっこでかさんかったて=
  いろいろと植えたけど、今年は全然出来がよくなかったよ
「おうこ」「おここ」=おやまあ、あらら、などを意味する感嘆詞
  例>おここ、わすいったて〜=おやまあ、忘れてたよ
「お〜ごった」=大変だ、おおごとだ、が変化したもの、お〜んだ、と同義
  例>それくっさお〜ごったねっか=それこそ大変なことになったじゃないの
「お〜じゃみひっくりかえす」=子供が泣きわめいて、言うことを聞かない状態
                   じゃみる、と同義だが、こっちの方が手に負えない状態
  例>いっこゆ〜こと聞かんすけ、ちっとおどすけたら、
  お〜じゃみひっくりかえしたもんらねっかて=
  全然言うことを聞かないんで、ちょっと叱ったら、
  ひどく泣きわめいて手に負えないもんでしたよ
「お〜んだ」=大変だ、おおごとだ、が変化したもの、お〜ごった、と同義
  例>おめさんもお〜んだねっか=あなたも大変ですね
「おじ」「おじごんぼ」=次男、または長男以外の兄弟、ここでは伯父や叔父ではない
  例>いいもちのおじごんぼ=分家の次男
「おしてあく」=押して歩く、押して移動する
  例>坂がなんぎいすけ、自転車おしてあかんばならんこて=
  坂が苦しいから、自転車押して歩かなければならないよ
「おっさま」=お寺さまという意味、管理人のウチではよく使う言葉
  例>今日はおっさまの囲い外しらて=今日はお寺さまの囲い外しだよ
「おっつゆ」=汁物、特に味噌汁のこと、おつゆが変化したもの
  例>今日は茄子のおっつゆらっけんね=今日は茄子の味噌汁だからね
「おっといな」=おととい
  例>きんならかおっといならかへえわすいたて=昨日だかおとといだかもう忘れたよ
「おっぱなす」=放置する、置いてくる、という意味、追い放すが変化したものか?
  例>そんげんが〜はやおっぱなしてこいて=そんなモノ早く置いてきなさいよ
「おっぽしょいる」「おっぽしょる」=折れる、折る
  例>棒がおっぽしょいたいや〜=棒が折れちゃったよ
「おどすける」=叱る
  例>あんまおどすけんなっや〜=あんまり叱るなよ
「おめさん」=お前さん、あなた、長岡弁の代表的二人称、親しみをこめて使う
  例>おうこ、おめさんらねっか=おやまあ、あなたじゃないの
「おめさんがた」=あなたたち、あなたがた、おめさんの複数表現
  例>おめさんがた、どご行ぎなさるがら=あなたたち、どこへ行くんですか
「おもしい」=面白い、愉快な
  例>何かおもしいことね〜ろっか=何か面白いことないだろうか
「おもしねえ」=面白くない、不愉快な、癪にさわる
  例>そんげんことゆわいればおもしねえこって=そんなこと言われれば不愉快だよ
「おやす」=終わらせる
  例>これおやさんけばけ〜らんねえこって=これ終わらせなければ帰れないでしょ
「おやす」=生やす(はやす)
  例>そんげんしょ〜たれげん髭おやしてんなっや=
  そんなだらしなさそうな髭生やしてるなよ
「おやま」=長岡市民の憩いの場、「悠久山公園」のこと、高齢の人がよく使う、
       漢字にすると「御山」、長岡藩牧野家ゆかりの蒼柴神社や千本桜が見どころ
  例>きんなおやまに花見に行って来たて=昨日悠久山公園に花見に行って来ました
「おらこ」「おらち」「おらった」=自分のウチのこと、家族のことなどを意味する
  例>おらこんじさま=ウチのお爺さん
「おらこんたい」「おらちんたい」=自分のウチの家族のこと、または自分が所属する団体
                     の仲間などを意味する、「たい」の応用
  例>おらこんたいもうんな風邪ひいたて=ウチの家族もみんな風邪をひきましたよ
「おれ」「おん」=文字通り一人称の「俺」だが、長岡では特に高齢の女性がよく使う、
           「おれに」の場合は「おんに」と変化する
  例>でえ、おれもしるかな=どれ、私もしようかな/
  な〜しておんにばっか頼るがらて=何で私にばかり頼るのよ
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