☆た行★

「た〜けえ」=標高、値段などが高いの意味
  例>今日の野菜、ばかた〜けえが〜な=今日の野菜、すごく高いね
「だ〜すけ」=だから、だっけんと同義
  例>だ〜すけだめらゆ〜たねっか=だからダメって言ったじゃない
「だ〜すけさ〜」「だ〜すけの〜」=だからさ〜、だからね、など、説明、懇願
                      するときに使う、他に、そうですよね、という
                      会話の同調にも使われる
  例>だ〜すけさ〜、おめさんに頼みて〜がらて=
  ですからね、あなたに頼みたいんですよ/
  だ〜すけの〜(同調)=そうですよね〜
「だ〜ろも」=だけど
  例>だ〜ろもいっこ来ねえねっか=だけど全然来ないじゃないの
「たい」=連中、みんな、奴ら、など複数人を意味する
  例>おらこんたいも、あいらんたいと一緒にいぐっつぁ=
  ウチの連中も、あの連中と一緒に行くってよ
「だいし」=・・・なさいよ、人に何かを勧めるときに使う表現
  例>おめさんも一緒にいぐんだいし=あなたも一緒に行きなさいよ
「たいしょう」=男の人を指して、お前、アイツ、あの人、を意味する二人称&三人称
         漢字にすると、「大将」と思われる、オジサン連中が好んで使う表現
  例>たいしょう、遠慮なんしんでもっといっぺぇこと飲むんだっや=
  お前、遠慮なんかしないでもっとたくさん飲めよ
「だいろ」=カタツムリ、あまり使われない言葉
  例>おうこ、だいろらねっか=おやまあ、カタツムリじゃない
「たえる」「たえなる」=消耗してなくなる、という意味、絶える、が語源
  例>そんげっぺずつ使えば、そんまたえなるこって=
  そんなにいっぱいずつ使えば、すぐになくなるでしょうよ
「たずる」=長いものをたぐり寄せる、という意味、たぐる、が語源か?
  例>な〜や、そのひっからまった紐たずってなしてくんね〜か=
  お前さ、そのからまった紐をたぐり寄せて元に戻してくれないか
「・・・たたって」=・・・したって、しょうがない、という意味、何故か「た」が重なる
           高齢の人がよく使う表現、若い人はまず使わない
  例>おめさんがそんげんことゆ〜たたって、どうしょもね〜こっつぁて=
  あなたがそんなこと言ったって、どうしようもないでしょうが
「だっけん」=だから、だ〜すけと同義
  例>だっけんに、おめえがやればいいが=だからね、君がやればいいの
「だっけんさ〜」「だっけんの〜」=だからさ〜、だからね、など、説明、懇願
                     するときに使う、他に、そうですよね、という
                     会話の同調にも使われる
  例>だっけんさ〜、俺がわりかったっけん、へえ勘弁してくれし=
  だからさ〜、俺が悪かったから、もう勘弁してよ/
  だ〜っけんの〜(同調)=そうですよね〜
「だちこっぺ」「だりこっぺ」=散らかした様、だらしがない様
  例>おめえの部屋だりこっぺんが〜な〜=君の部屋散らかってるね
「たらかす」=騙す、ウソをついて陥れるという意味
  例>また俺んことたらかすが〜ろ=また俺のこと騙すんだろ
「たらんくち」=足りない分
  例>まんまたらんくちパンでも食てくれ=ご飯が足りない分はパンでも食べて
「たれこち」=便が我慢できない様、漏れそうな状態
  例>へえあっぱたれこちらいや〜=もうウンコ漏れそうだよ
「たんだ」=たったの、僅か
  例>へえたんだこんばかちしかね〜て=もうたったのこれだけしかないよ
「たんぼうち」=田起こしのこと、冬眠の田圃の土を掘り起こすこと
  例>おめさん、今日たんぼうちらかの=お宅、今日田起こしですか
「だん」「だんが」=・・・だから、・・・なので、けん、すけ、と同義、応用が利く表現
  例>今日はちっといがんねんだんが、おめさん代わりに行ってくっらっるかの=
  今日はちょっと行けないので、あなた代わりに行ってくださいますか
「ちっと」=ちょっと、少し、少量
  例>おめさんちっと黙っててくんなせ=あなたちょっと黙っててください
「ちっとんこんで」=ちょっとしたことで、些細なことで
  例>ちっとんこんでいぼくってんなっや=些細なことで怒ってるんじゃないよ
「ちゅ〜となか」=途中、中途、道中、とちゅ〜なかと同義
  例>ちゅ〜となからろも、いっぽくしようねっか=途中だけど、休憩しよう
「ちょ〜てつ」=旧越後交通長岡線のこと、前身の長岡鉄道の略称、長鉄、既に
          廃止されているが、往年の人は、今でも親しみを込めてこう呼ぶ
  例>昔はちょ〜てつに乗って寺泊まで行ったけやな=
  昔は越後交通長岡線(長岡鉄道)に乗って寺泊まで行ったもんだったなあ
「ちょんちょん」「ちょんぼ」=陰茎、ペニス、男根、いわゆる失敗という意味の
                  「チョンボ」とはアクセントが異なる
  例>ちょんぼ出してんなや=チンチン出してるなよ
「ちんこ」=小さい子、赤ん坊、長岡の場合、陰茎、ペニスは、上記の表現を使う
  例>おめさんどこのちんこいくつらや=お宅のお子さん、おいくつですか
「つぁ〜つぁ」=お父さん、親父の意味、今ではあまり使われない言葉
  例>おらこんつぁ〜つぁ=ウチのお父さん
「ついてあく」=一緒に行動する、追随する、尾行する、などの意味全般を示す
  例>おめさんてや、な〜しておんにばっかついてあくがらて=
  あなたって、どうして俺にばっかりくっついて行動しようとするの
「・・・っつぁ」=・・・だって、・・・だよ、こっつぁ、と同義、ちょっと乱暴な表現
  例>じ〜じもいぐっつぁ=爺ちゃんも行くってよ/やらっつぁ=ヤダってよ
「つづく」=手や背などがとどく、という意味、モノが届く、という意味では使わない
  例>せったけが低いんだんが、いっこつづかねいや〜=
  背丈が低いから、全然とどかないよ 
「つってあく」=連れて歩く、一緒に歩く、同伴する
  例>おめさんの子んがらんだん、ちゃんとつってあくんだろ=
  あなたの子なんだから、ちゃんと連れて歩くんだよ
「つっていぐ」「つってぐ」=連れて行く、同伴して行く
  例>な〜がつっていがんね〜けや、俺がつってぐこって=
  お前が連れて行けないのなら、俺が連れて行くよ
「・・・っつらしに」=・・・な状態で、よくまあ、という意味、感嘆や皮肉が込められる
  例>このばかさぶいっつらしに、よ〜ま〜来らったねっかて=
  このとても寒い中、よくまあ来てくださいましたね     
「て」=会話の末尾に添えて、肯定、否定を強調する役割を果たす、女性がよく使う
  例>そいが〜て=そうなんだよ/そいが〜ですて=そうなんですよ
「でえ」=どれ、どら、さてと
  例>でえ、みしてみれ=どれ、見せてごらん/でえ、いぐかな=さて、行くかな
「て〜ろと」=ちょっとした弾みで、不注意で、うっかりして
  例>て〜ろとしてほい転んだてや=ちょっとした不注意で転んだって
「でかす」「でかさん」=気に入る、気に入らない、出来がいい、出来が悪い
  例>こんげんきもん、あんまでかさんな=こんな服、あんまり気に入らないな
「でこ」=かなり、結構、それなりに、などを意味する
  例>でこなんぎいけや、医者に診てもらわんばらこって=
  かなり苦しいなら、医者に診てもらわなければならないよ
「でこでねえ」「でこでもねえ」=好きじゃない、気に入らない、でかさん、と同義
  例>おらあめえもんはでこでもねえて=私は甘いものは好きじゃないです
「てしょ」=小皿、受け皿、接頭語に「お」をつけると「おてしょ」
  例>てしょに盛ってくんなせ=小皿に盛ってください
「でっかしる」「でっこしる」=大きくする、音量を上げる、などの意味でよく使われる
  例>やかましいすけ、あんまテレビの音でっかしんなっや=
  やかましいから、あんまりテレビの音大きくするなよ〜
「でっかなる」「でっこなる」=大きくなる、成長する
  例>おめさんどこのゆ〜ご、ばかでっこなったのし=
  お宅の夕顔の実、とても大きくなりましたね
「てっこ」「てっこう」=一番上、頂上、突端部の先、などの意味を持つ
  例>山のてっこ曇ってるげらねっか=山の頂上の方、曇ってるみたいだね
「てや」=・・・って、・・・ってば、順接でモノを尋ねるときに使う
  例>おめさんどこのじさまてや、へえはっちゅはちらかの=
  お宅のお爺さんって、もう米寿(八十八歳)ですか
「てらか」=・・・と言うか、・・・みたいな、曖昧な例示を表現する
  例>赤てらか、紫てらか、なんだやらおもしい色らったて=
  赤と言うか、紫みたいな、何だか面白い色だったよ
「てんごうかき」「てんごうかく」=様々なことに手を出して、一生懸命むきになる、
                    好奇心旺盛な人、また、そのことを意味する
                    強い皮肉が込められているので要注意!!
                    また、慌てふためいて混乱する、という意味もある
  例>おめさんてや何そんげんてんごうかいてがらて=
  あなたってば何をそんなに一生懸命むきになってやっているの
「どいが〜」「どいが〜て」「どいが〜や」=どう、どうなの、どうしたの、が〜、の応用
                          質問を意味する
  例>おめさんこれどいが〜て=あなたこれどうしたの
「ど〜しょ〜ば」=どうしよう、困ったな、といった場面でよく使われる
  例>あささ、ど〜しょ〜ばて=あらら、どうしよう、困ったな
「ど〜ってこたねえ」=どうってことない、大したことない、その他に、いい加減な、
              適当な、という軽蔑表現もある
  例>おめさんもど〜ってこたね〜が〜の=あなたもいい加減なもんですね
「としとり」=大晦日、数え年で、年を取るところに由来する
  例>としとりの晩のごっつぉ=大晦日の晩の御馳走
「とちゅ〜なか」=途中、中途、道中、ちゅ〜となかと同義
  例>とちゅ〜なかでまんま食おうねっか=道中で食事しようよ
「とっつぁ」=お父さん、親父
  例>おらこんとっつぁ=ウチのお父さん
「とってつ」=旧越後交通栃尾線のこと、前身の栃尾鉄道の略称、栃鉄、
        既に廃止されているが、往年の人は、今でも親しみを込めてこう呼ぶ
  例>おめさんてや、とってつに乗ったことあるかの=
  あなたは、越後交通栃尾線(栃尾鉄道)に乗ったことがありますか
「とっぺつもねえ」=突拍子もないこと、ウソっぽい、大袈裟、紛らわしいこと
  例>そんげんとっぺつもねえことゆ〜んでねえて=
  そんな大袈裟な、突拍子もないこと言うもんじゃないよ
「とぶ」「とんであく」=走る、走り回る
  例>でえ、とんであいてみれ=どれ、走り回ってごらん
「とよ」=雨樋(あまどい)のこと、「あまどよ」と言うこともある
  例>とよにこってぇことゴミが詰まったげらて=
  雨樋にものすごくたくさんゴミが詰まったみたいだよ
「どんげっぺ」=どんなにいっぱい、どんげんいっぺえが短縮されたもの
  例>どんげっぺかっるろっかね=どんなにいっぱい食べられるだろうね
「どんげん」=どんな、どれほどの、どんなに
  例>どんげんもんらかみしてみれ=どれほどのものか見せてみろ
「どんばかち」=どれくらい、どの程度
  例>どんばかちの怪我したがら=どの程度の怪我をしたの
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