父方の祖父、そして拙サイトで紹介させていただいた母方の祖母の介護にかかわるのは、「孫の立場」では「子の立場」とは別の嫌なことが伴った、と思います。

特に親戚関係にある人々を見る目が変わってしまったというか、変わらざるを得なくなったことでしょうか?子供の前で取り繕っていた部分が、分かってしまうんです。その結果、今や関係者の過失割合の判断とかは容赦なしだと家族によく言われます。親に「勘弁してやってくれよ」とよく言われてしまいますが、「勘弁出来ない、言わないで胸に収めておくことは出来る」としか言えないことも多々あり、、本当に親不孝ごめんね、と…。


さて。

父の実家は農家ですが、農家の財産というのは田畑と家であるわけで、
家業を継いだ伯父が全て(特に田畑について)相続しないと、家業が潰れるわけです。
それで父方の祖父母は他の子供たちには、
男の場合は住まうところを買ってやったりする形で納得させました。
しかし女性の場合は…嫁に行ったお家の手前それが出来ないため、
慶事などのお祝い金を少し多めに包む…程度しか出来なかったわけで。
ですので、それは祖父の死去に際してきょうだいが集まり、
女性にはハンコ代としてそれなりの額を包むことで和解が成立しました。

我が家にいた母方の祖母は、父がそういう形で何かと実家から援助をもらっていることを知ってました。父の実家は伯父の代になっても、何くれと我が家に気遣いをしてくださっています。そういうこともあって、祖母は経済的なことについては意識鮮明であるうちに始末をしています。
しかし、まだもらえる権利のあるお金がある、という思い込みのあった方が、度あるごとに母に精神的負担をかけていたのは知っていました。

が、正直、今回は呆れました。
義弟が葬儀社勤務で、その関係の会場でお通夜・葬儀をしたのですが、葬儀場のスタッフの方々はみんな義弟と通じてます。だから、どさくさまぎれに”この方々”がされていたことを見ないフリして見ていて、あとで義弟はそれをみんな聞きました。当然、うちにも話がきます。
まさかと思ったものの、葬儀社からの請求書を見て、納得。


葬儀場のスタッフの方が『この方々はご自分のお持ち帰り用バッグに、お通夜・葬儀の夜にふるまった日本酒の小ビンを何本も入れていた』、と言ってましたが…。こんな図々しい人たち、印象に残ったでしょうね。椅子式の一テーブルにソフトドリンク、ビールと日本酒がありますが、一人一本ではなくて一テーブルに日本酒は3本くらいだったような。ということはです。ビンが空になれば、スタッフの方が足しに来る。それを数回やったということですか?それとも他のテーブルにさかんにお酌に回ったときにくすねた…なんて言わないでしょうね?どうでもいいですが、宴席にのせるような日本酒の子ビン、ワンカップ程度の値段と思ってないでしょうね?3倍はします。ご本人がたは得々としているんでしょうが、他の弔問客の方からもそれらしきことをちょっと仄めかしみたいな形でお聞きしました。一応、血縁であるだけに、非常に恥ずかしい思いをしました。

それだけではない、その方々関係のところに送る分の香典返しの品まで指定してきましたからね。
普通、やりませんよ、そんなこと。香典返しを頼む業者さんが一社で済まなかったんですから、こっちも困りました。本当に何考えてんのか、と思いましたよ。

一連のことでは、本当にげっそりさせていただきました。


故人を悼む気持ちだけでは、葬儀というものは済まないものです…。
これを読まれて複雑な思いをされる方もありましょうが、「親しき中にも礼儀あり」なんだということだけを少し覚えていただければ幸いです。



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