フロントウインカー再製作(白色ポジション付き)

まえがき

以前制作したフロント用LEDウインカーの白色LEDが壊れた
白色LEDは入手の都合上3φを使って電流を流しすぎたのが敗因だったような気がする。
壊れたLEDを交換すれば良いのだが半田付けがごちゃごちゃしていてメンドクサイ
黄色ウインカーは普通に動作するので放置していたのですが、秋月に9WフルカラーパワーLEDがあることを発見!
おまけに放射角は120度と広い!!
これならLEDの半田付けが簡単そうなので再度作成することに決定

仕様

ポジションON時 白色に点灯する
ウインカーON時 ポジション(白)は消灯し黄色が点滅する
ウインカーOFF時 再びポジションが点灯する
ポジションの自動ON/OFF機能はウインカー内に実装する
ウインカーボディはZ2タイプのクリアレンズを使用する
電線は3本 ポジション入力(12V)、ウインカー入力(12V)、アース(0V)とする
ウインカーを出さない方は白色に点灯したままであるが車検は通る(らしい)
ただしポジションが黄色の場合であり白色の場合は不明
よって車検時には白色は消灯できる用にする
(白色用電線のカプラを抜くだけ)



製作風景


今回使用する部品の概要です
左上 白色ポジション自動消灯用回路
左下 放熱用アルミ板
右上 絶縁用紙
右下 パワーLED













パワーLEDと集光用レンズ

パワーLEDはアルミ基板に3ヶのLEDが実装されています
1ヶのLEDか3Wで赤、緑、青の三色が中に入っています

LEDの放射角度は120度と広くなっています
LEDにレンズを取り付けると前方に集中的に光を放射します
(前方から見ると明るくなります)
が〜横方向からの視認性が悪化するので今回は使用しません

パワーLED 1400円
レンズ     150円






パワーLED拡大図

アアルミ板の上に配線されており中央部の
+ は共通アノードで +電圧を印加します
RGBは各色のカソード側 抵抗経由で接地します

フルカラーLEDについて
赤(R)、緑(G)、青(B)の3ヶのLEDが内蔵されたものです
各々のLEDの発光量を調整することでフルカラー表示ができます
ただし今回は黄色と白のみ使います
R+G=黄  R+G+B=白となります







まずはZ2用ウインカーの内径を計り0.5mm圧のアルミ板でベースを作ります
アルミ板にコンパスと定規で必要な寸法を記入します
次に穴を先に開けます(その方が波状がスムーズに行えます)
最後に外形に沿ってハサミでチョキチョキと切ります
本当は1〜1.5mm厚のアルミの方がLED放熱には良いのですが加工性を重視して0.5mmとしました
0.5〜0.8mm厚のアルミは柔らかいのでハサミで簡単に切れます
(ガンバレば1mm厚も切れます)









これがポジション灯制御用基板

(その後光量調整で変更しているので
最終版とは若干異なります)














その裏側です

電線使用は一カ所で済みました

また光量を決定している抵抗
(1W、2Wの抵抗)は後で光量調整を行う
可能性があるためリードは折り曲げす
ストレートに実装した法が」いいです
(交換が楽です)








アルミ板にLED基板を取り付けます
この際にLED基板の裏側に放熱用シリコングリスを塗布します
パソコンのCPUと放熱フィン間に塗るグリスが良いのですがなければ
バイク用グリスでも良いです
(シリコン、リチウム、万能グリス等・・・・)
要するに何らかの液体で満たされていれば放熱します
また取り付けネジとLED基板の間に絶縁スペーサーを入れてください。
LED基板の表面には配線がありますのでネジで傷つけるとショート
する可能性があります。
スペーサーは電気部品店があれば売っていますが、なければ紙、
プラスチック板等何でもかまいません
自分のはノーメックス紙にポンチで穴を開けた後ハサミで丸く
切り出しました
ポンチは100均で入手したものです





LED基板の真ん中の穴を利用して制御基板を取り付けます
アルミ板と基板の間は絶縁のためノーメックス紙を敷いています
プラスチック板等電気を通さなければ何でもいいです
またアルミ板から制御基板を浮かすためにM4のナットを
中間に入れています
これがないとアルミ板と制御基板が密着してしまいます












ウインカーボディーに取り付けたところ
白い電線を使えば良かったのですが
手元になかったので適当な色の電線を使用
またアルミ板も白く塗れば良かったのですが
メンドクサイためそのまま使用

さらに左右ウインカーで電線色も異なっているが
これも愛嬌・・・・









RGB3色を発光させた場合に見る角度によってはビミョーにR,G,B各色がにじんで見合える
これはLEDが各々別の色で発光しているためしょうがないのだが気分が悪い
そこで5mm用の白色LEDキャップをかぶせてみたら各色の発光が目立たなくなった。
サイズ的はちょうど良いが長さ方向に長いためはさみでチョン切りました

発熱について
今回の設計値でポジションを1時間ほど点灯させてもLEDは若干暖かい程度
(LEDケースの温度は10〜15℃くらい)
またウインカー点滅時も同程度のため充分余裕をもって動作していると推測されます
よって寿命はそこそこ長いはず・・・・




これは今まで使っていたLED基板
5φ黄色EDと3φ白色LEDを各々
40数個づつ実装しています
3φ白色LEDに電流を流しすぎたため
数カ所断線してしまいましt

LEDの数が多いためレンズが均一に発光します
個人的にはこの方が好きですが半田付けに根性が
いるため再製作はパス

黄色LEDは正常動作するため助六さんちへ嫁に行きました







インプレション

ポジションは若干暗めですがなかなかいい感じです
白昼は見えにくいですが夕暮れ時には充分見えます

ウインカーの黄色は見事に黄色!
なので赤の光量を増やすか、緑の光量を減らした方がダイダイっぽくなって良さそう
光量自体は以前のタイプより明るくなったのと横方向からの視認性が向上したので満足してます。
また以前のタイプはポジション自動消灯回路をヘッドライトケース内に入れる必要があったのですが今回のは
ウインカー内に実装したのでヘッドライト内の回路がなくなりすっきりしました。
また普通のウインカーと交換できますので飽きた際の交換も楽です

動作状態の動画  まだ撮影してないので 撮影したらup予定

電気回路の製作資料

























↑をクリックするとPDFファイルが開けます





















↑をクリックするとPDFファイルが開けます
補足&修正 上図の下側2W15Ωは1W330Ωに変更しました
(1W100Ωのトナリです)
(回路図は1W330Ωになってます)


参考資料

抵抗: ワット表記のないものは1/6Wまたは1/4W
D1〜D4: 汎用整流用ダイオード[1000V1A]1N4007(20本入)
(VF値の合計が2.4V〜2.8V程度になれば他のダイオードも可)
その他ダイオード
整流用ショットキーダイオード(30V1A)1S3または
整流用ショットキーダイオード(40V1A)1S4
大容量ショットキーバリアダイオード(40V3A)1N5822(10個入)
Z1:ツェナーダイオード 4.7V400mWツェナーダイオードRD4.7ES(20本入)
Q1,Q2: パワーMOS−FET IRFW540A(100V28A)(4個入)または
      VDS30V以上 RDS 0.5Ω以下なら何でも可
(参考として秋月にあるものを掲げました)
(実際には手持ち部品の都合上、他の部品を使ってます よって部品形状も若干異なります)


LED光量に関する実験と計算結果





↑をクリックすると計算表(エクセル)が開きます
ただし いい加減です

LEDの電圧を測定したところ次の数値となった
赤色 Vf=5.73V 直列抵抗=3.0Ω 発光効率=2.33mA/Lm
緑色 Vf=8.74V 直列抵抗=3.6Ω 発光効率=1.67mALm
青色 Vf=8.48V 直列抵抗=5.1Ω 発光効率=7.8mA/Lm
赤色LEDだけがVfが低いためLED+抵抗で光らせた場合、バッテリー電圧が変化すると
カラーバランスが変わってしまいそうな気がするため赤LEDにダイオードを3ヶ直列に接続しVfをそろえることとした
ダイオードのVfが0.8V品を使用したため赤のVfは8.43Vとなり3色ともVfがそろったためバッテリー電圧の
変化によるカラーバランスは変化しなくなった

明るさについて
白色発光の場合青が最大で45Lmであるため赤、緑も45Lmにしないと白くならない
そのため白は45Lmx3=135Lmが最大となる
また黄色は赤が150Lmであるため緑も150Lmとして合計300Lmとなる
こんだけ明るきゃ視認性はOKでしょう
(実際の使用時はLED動作に余裕を持たせるため光量を下げています)

不明点
ポジション時 青色LEDの光量を30Lmになるように各色の電流を設定したとjころ
紫っぽい白色となり かなりスケベな色だと言われてしまった
これは赤色と緑色の光量が不足するために発生した
対策として青色の電流を減らし(1W330Ωに変更)白色とした
そのため白色が暗めとなってしまった
他の方法としては赤色と緑色の光量を増して白色とすることも可能であったが
全体の発熱が増大しLEDの寿命が短くなることを懸念して採用しなかった
(前回痛い目を見ているもので・・・・)

現実的には全体で2〜3W程度になるように設定すれば良いと思われる

蛇足1
ポジション灯が黄色で良い場合

通常ウインカーレンズは黄色ですから 内部に白色LEDを入れれば黄色に見えます
(ランプと一緒です)

ですから白色の単色LEDを入れポジション時に若干暗くして
ウインカー時に自動消灯させる

この場合はかなり簡単になりますので製作も楽になります
机上検討の結果で良ければupできます
(リクエスト次第)


蛇足2
リアウインカーをTAIL/STOPランプと兼用する方法
リアウインカーをTAIL/STOPランプと兼用にするには赤色と黄色で発光すれば良い
またこの場合レンズ色は黄色のままでも赤色は透過するため赤色に見える(はず?)
(黄色は赤と緑の合成色であるため黄色のレンズは赤色と緑色を透過するはず)
(換言すれば光の3原色である赤緑青のなかで青色のみを透過しない)
(よってTAIL/STOP時の赤色も見えると推測される)
(実験的には赤く見えています)
今回使用した3色パワーLEDがあれば兼用可能となるはず・・・
気が向いたらチャレンジしたいと思います(乞期待 してはいけません)

最後に
製作する場合は自己責任でお願いします