Day 7(Friday, Oct. 8th, 2004)

"Old Friends"に再会

- Columbus 第1日目 -

Albany, NY 00:00(00:05)着。結構大きなターミナルで45分休憩だった。喉が渇いたので自動販売機でコーラを$1.50で購入したら、日本語が聞こえたので見回すと若い男性が3人いた。尋ねたら、これからMontreal(モントリオール)へ行く留学生とのこと。遠いから気を付けてねって言ったら、そっち(僕)の方が遠いですよって返され、全員で笑ってしまった。ここでドライバーが白人男性に交代し、チケットを1枚取られた。ここでは数人の乗客の入れ替えがあった。

  

次にUtica, NYへ02:05着の予定だったが、留まらずにSyracuse,NY 03:10(03:10)着。ここで隣の携帯男は何も言わずに降りて行った。そして、僕の前に母親と一緒に並んでいた青年も降りて行ったが、この街の大学へ入ったのだろうか。30分(実際は40分くらいだった、結構アバウト)休憩とのことで車外へ出てバッグを確かめたり*1していたが、このバスはChicago(シカゴ)行きだった。ここでドライバーは黒人男性に代わり、チケットを1枚取られ、僕の隣には大柄な男性が座った。

    

Rochester, NY 05:05(05:00)着。空が薄っすらと明るくなり始めて来た。15分休憩だったが何もせずに席にいたので写真はなし。ここで隣の大男は去って行き、空席となったので、これ以降暫くは快適な旅だった。この街は5年程前に仕事で来たのだが、その時に買った絵葉書が残っていた。見覚えのあるビルが窓から見えた時はとても懐かしかったなあ。乗客の入れ替えあり。


Buffalo, NY 06:35(06:30)着。すっかり夜が明けた。30分停車とのことで朝食とトイレ休憩にした。チョコレート・ケーキのようなパンの塊とミルク・コーヒーとで$3.70だった。ここでドライバーが黒人男性に代わったがチケットの徴収はなかった。ここからCleveland(クリーブランド)まで白人の青年が隣に座った。

    

まだ朝早い時間のため室内は静かだった。僕の前の席の若い女性は、枕持参*2で旅なれている風だった。ここで半分くらいだろうか。

    

Fredonia, NY 08:00(07:50)着。街のバス停のような処に停車。どうも大学のキャンパスの中のようで、女子学生らしき者がジョギングしていた。年配の女性が乗り込み10分休憩後出発。

    

  

Erie, PA 09:05(09:00)着。10分停車して出発。

    

ここで突然アナウンスがあり、「美味いBurger Kingへ行くから朝食を食べろ」とか言われる。時刻表には当然載っていないのだが、誰も文句言うことなく、09:20に着くと店内へ入って行った。10分停車して出発。

  

Ashtabula, OH 10:10(09:55)着。住宅街の中の小さな停留所って感じで5分停車して出発。

    

漸く視界が開けたと思ったら湖が見えた。Lake Erie(エリー湖)だ。

  

Massachusetts(MA)->New York(NY)->Pennsylvania(PA)->Ohio(OH)と4つの州を移動して乗り換えの地クリーブランドへ11:10(11:05)に到着した。OH北部で五大湖の1つエリー湖に面しているこの街は、シカゴと並ぶ五大湖工業地帯の中心都市であったのに、米国経済の低迷に伴う重工業の衰退により1970年代以降"Last Belt(斜陽鉄鉱業地帯)"の象徴と言われた時期があったけど、今は地域活性化に成功してNational Civic League(全米市民連盟)判定のAll-America Cities(オール・アメリカ・シティ)に1949年を含めて、1981/82、1983/84、1985/86、1993と計5回も選ばれており、これはWorcester, MAとクリーブランドだけだそうな。そのためか、街の印象も明るく、通り過ぎる人達の表情も生き生きとしているように見えた。オーケストラを始め、MLB、NFL、MBAのプロ・スポーツも揃っているんだけど、今回はもちろんダメだ。

    

ゲートを確認していたら「ORIGINATING TRANSFERRING」「REBOADING」と左右の扉に書かれていた。参考書ではチケットを見せて再搭乗者が優先的に乗り込むと書いてあったけど、これまでそんなチェックはなく乗客は勝手に席へ戻っていた。やはり実際には現地で臨機応変に対応しないといけない。昼時だが運動もしていないので腹も減っておらず、こんなもんで済ませたが$3だった。

  

11:50発の予定通りであることを案内所で確認したので、外へ出てみると、結構大きなビルが沢山見える。10分前にアナウンスがありゲートへ並び、バスに乗り込み最終目的地のColumbus(コロンバス)へ11:55に出発。ドラーバーは黒人女性でチケットを2枚切られ、残りは1枚となった。

  

71号線を南下した。片側3車線の殆ど直線の快適な道路だ。コロンバスまではノン・ストップなので眠る訳にはゆかない。

  

ところで、残ったチケットを見ていたら、「ARRIVAL」や「DRPARTURE」の日付が「09 Oct 04」や「10 Oct 04」になっているのに気がついた。実際の利用は10月7〜8日なのだが、後で案内所で聞いても問題ないとしか聞き取れず、まあ無事に完走したのでヨシとした。これと同様に心配だったのは、バッグの取り扱いだった。Greyhundのサイトの解説にも、"All checked bags must have a claim check AND an identification tag."ってあるのだが、そんなものは一度も貰わなかった。行先を言って係員に預け、到着すると係員がバスから降ろすので、自分のを見つけて勝手に持ってくだけだった(Tipはいらない)。危ないと言えば危ないシステムなのだが、少なくとも人の物を狙っていそうな本当に切羽詰ったような人はお目にかからなかったのが幸いだった。そう言えば、ボストンでターミナルに預けたバッグを引き取ろうと半券を差し出したら、チラットも見ずに「その辺にあるから勝手に持って行け」と言われた時は、オイオイ大丈夫かいなって感じたものだけど、この辺がアメリカンなのかもしれない。


室内は30%くらいの入りでガラガラだった。このバスも日本の観光バスと同じような造りだ。僕は前から3列目の左だ。疲れたのでスニーカを脱いだ。写っているのは、直前に発売になったNIKEの「AIR FORCE 1 LOW PREMIUM SKINPAC white/baroque brown-khaki bla/plbrown-beig」で、今回はこれ一足で済ませた。

  

この辺りは思っていたほど紅葉は進んでいなかった。

    

    

14:25(14:15)、ほぼ予定通り昼下がりのターミナルに到着し、20時間余に及ぶ長距離バスの旅*3は終了した。コロンバスは、OHの州都で結構大きな街であり、アメリカ大陸を発見したとされているChristopher Columbus(クリストファー・コロンブス)に由来する由緒ある地名なのだが、ざぁ〜と地図を眺めても、Georgia(GA)、Indiana(IN)、Massachusetts(MS)、Michigan(MT)、Nebraska(NE)、Texas(TX)、Wisconsin(WI)等の各州に同名都市が点在しており、チケットを予約する時に間違えないようにしないと全く違う土地へ連れて行かれるので注意が必要だ。この後このバスは、Atlanta(アトランタ)へ向かって出発した。

  

ターミナルは、ダウン・タウンの中心にあったが、人気は少なく夜はヤバそうな雰囲気だった。オフィスへ電話しワイ氏が来るまで辺りをブラブラしていた。

    

20分くらいでワイ氏が到着。1年しか経っていないのに随分久しい感じを受けたのは異国のせいか。取り敢えずオフィスへ向かった。

  

  

週末でもあり16時を過ぎると現地スタッフは帰宅しだし、僕達もワイ氏の家へ行く(帰る)ことにした。

    

ワイ氏家族がレンタルしている家は、オフィスの東、ダウン・タウンからは北東の住宅地にある2階建のいかにも米国って言う佇まいのでかいウチ(家)だった(もちろん、僕の家に比べての話しだけど)。ワイ氏の赴任の見送時にお会いして以来の奥さんとお嬢さんに出迎えられる。奥さんは僕達の(会社の)後輩だったのでまぁ違和感はないのだが、お嬢さんは年頃だけに少々緊張(こっちが)していたんだけど、案ずるより産むが易しってことか。2晩使わせてもらう部屋へ案内され、漸く重い荷物から開放された。

  

荷物を開けたついでにお土産を渡す。女性陣には、METで見つけたWilliam MorrisのScarf&AMNH限定のButterfly Pin、ワイ氏には、Amtrakで見つけたMade in USAのCheckers/Backgammon Set*4松谷卓さんのCD『BEFORE AFTER』だ。いつもながら、女性へのプレゼント選びは苦労する(笑)。僕達はこの後会社のスタッフと日本食レストラン*5で合流し、その後ワイ氏の家で2次会を行ってしまった。

  

24時過ぎまで旧友と飲んだり話したりしているうちに、思えば遠くへ来たもんだって歌の題名じゃあないけれど、およそ3分の2を過ぎてつくずく思ったね。兎に角、日本語を使ったのはNYCの最後の夜以来だったから4日ぶりだな〜ぁて考えたら、なんだか途轍もなく長い旅をしているような気分になってしまった。奥さん、遅くまでごめんなさい。

<- Day 6  [ Home ]  Day 8 ->



*1:出発前に英会話の米国人ティーチャーズから大陸横断バスは危険だと脅かされていたが、バスに乗っている最中に身の危険は感じなかったし、ターミナルも明るい場所は大丈夫だった。それよりも、バッグが大丈夫かと、そっちが気になっていた。

*2:座布団のような敷物を持った乗客は何人か見かけたが、枕は一人だけだった。

*3:White River Jct.〜約128mile〜Boston〜約638mile〜Cleveland〜約142mile〜Columbusでトータル約908mile(1,453km)を乗換や休憩の停車時間を除いた16時間半程で走破する。日本の長距離深夜バスだと、東京(新宿)〜約550km〜大阪(梅田)が約9時間半、東京(新宿)〜約1,135km〜福岡(博多)が14時間強ってことから、大体の雰囲気(疲労度)が分かるだろうか? Day 6に「100km/h以上のスピード」って書いたけど、冷静に計算すれば平均速度は88km/hくらいでそれ程でもなく、あくまでも日本で高速を走行する時と比較したら音や振動から凄いこと(速度)になってるらしく感じられたのだ(笑)。

*4:Amtrak車内の売店には軽食に加えて各種お土産などのGoodsも販売されており結構便利だったし、Day 1で使えなかったJCBも大丈夫だった。気に入ったのはAcela Express Campaign Poster Set(4枚組$15)だったが無事に持ち帰る自信がなかったので諦め、Acelaのロゴが入ったBrushed Stainless Steel製のLuggage Tag($6.95)にした。TUMIのTransporterの鍵にうってつけでGreyhoundで移動中のセキュリティーに能力を発揮してくれた。これらを眺めたワイ氏は「女性に甘い!」って言ったけど、当然でしょう!

*5:冷奴、おろし納豆、さんま焼き、焼き鳥、カツ丼、ビール、日本酒、デザートに小豆アイスなどなどフル・コースを堪能したのに、訳あって僕を含めたスタッフ全員は、$1も支払わずにその場を退散したのだった。いや〜あ、本当にご馳走さまでした。