Gargoyle
一ヶ月戦争FINAL   2010.05.02 渋谷O-West


昨年10月10日以来のGargoyle。なんか待ち切れない気分になってしまったので会いに行くことに。
だって今年、地元来ねぇんだもん。
年末年始は東京や神戸が定番と化してるから文句はない。が、春になったら来るかなーと思ってたのに、今回のツアーは仙台以外、地元を含め北日本ほぼ全滅。
そして夏のがーごは動かない。結成周年ライヴ以外あんまり出歩かない。
そして6月に決まったカップリングツアー「日本ライブ王決定戦」も地元はない。一番近くても群馬・高崎。
夏までの各公演を見送った場合、秋以降のツアーで地元に来てくれるのを期待してじーっと待つしかないわけで。

昨年10月から1年前後なんて待てるかー!(←5年も見ずに平然としてた人間の台詞とは思えない)

てなわけで参戦決定。
したのに、そのわずか1週間ほど前から腰痛再燃。しかも3日前には寝不足とかストレスとかその他諸々が原因と思われる脳貧血で一日ぶっ倒れ。なんのこっちゃい。
昨年の1000カーニバルに続いて、直前に調子悪くなるのが恒例と化してる気が。今から次回が心配だぞ(苦笑)。
ま、音だけでも充分にアタマ振れるので、最悪の場合は端に寄って後ろに下がって正座して聴きながらでもヘドバンだーとか無茶な野望を抱きつつ(←かなり本気でこのくらいの覚悟はした。そのくらい状態悪かった)現地入り。



さて。この会場、俺にはずいぶん久しぶりです。どのくらい前だったか遡ってみたら、2001年の俺の誕生日以来でした。その頃はまだ「O-」じゃなくて「ON AIR」だったさ。(笑)。しかしWest内部は大幅に変わった感じがなく。前に来た時はYoujeen目当てに前の方にいたが、今回は整理番号が三桁だったし、大人しく後方。二階席が被るかどうかな辺りのセンターで。
幕もなんもないのでステージの機材がよく見える。が、どう考えてもドラムセットが前。それでなくてもデカい勝治のセットが、後方からでも充分デカく見える(笑)。ま、その程度はあのメンバーの動きを妨げる組み方ではないから問題なし。動くスペースなくても頑張って動いちゃう人たちだからねぇ。
と思ったら、どうも会場慣れしてる方々のブログその他によると、ステージそのものを前出し? いつもより客席狭い? とかそんな状態だったようで。おかげで後ろまで人いっぱーい。腰痛いからってしゃがんでると、周囲にごめんなさいな感じで。
ステージ上、ギターとベースのアンプもアンペグとクレイトで、ぱっと見は変化なし。つか、メーカーや外見上の大きさ・デザインなどにものすごい違いでもない限り、俺の視力と知識では判別不可能だ。型番違いますとか言われても見分けつかんからなぁ。

がちゃがちゃで遊び、腰を労りつつ、スタートを待つこと1時間余り。予定時間ちょっと押して、俺は初当たりのSEでスタート。新衣装も相変わらず暑苦しげです、兄さんら。敏兄さんの茶髪はけっこう好きです。セット具合も好き。対して勝治の顔の白さがちょっと怖い。

で。
ここから終演まで、記憶が常にも増してほんっとーに断続的にしか残っていない。ここまで覚えてないのはガーゴイルでも初だ。ほんとに記憶飛んだ。
以下、断片をランダムに並べただけの文章になります。悪しからず。楽しくて記憶飛んだからテンションは高いんだがな(笑)。
セットリストは当然、記憶の彼方。やったはずの曲すら列挙できん。
俺には珍しく「ヂレンマ」に当たんないライヴだったなーとか「HUNTING DAYS」どこだったっけーとか「DESTROY」が珍しく中盤に挟まれててびっくりーとか本編締めが「死に至る傷」なのは初めて見たけどすげぇかっこいーとか「enigma」大好きーとか、極めてランダム(笑)。



敏兄さん、やはりタオルはわざわざ裏面を使っている。何故だ!

勝治、そう言えば前日は東北の何処ぞでザ・クロマニヨンズのイベント出演があったんだよねー。曲間は顔のオーラが少なめというか淀み気味というか。でもトークは相変わらず無駄なテンションをキープ(笑)。そしてドラムに関してはまったくと言っていいほど勢いが衰えない辺り、やはりドラム馬鹿。ある意味バンド内一番の安心材料。勝治が元気だとそれだけでなんか安心する。


今日は謙太郎ちゃんの左足ではなく右足が爪先立ちしてる曲が何曲か。へー、右も立つのかー、そっかー、ふーん。

「±0」は、サビのコーラスを敏兄さんが完全放棄。マイクスタンドに見向きもしねぇ(笑)。対して謙太郎ちゃんがコーラス以外もほぼ全部口動いて歌ってる。これは「±0」に限らなかった。よく歌うギター屋さんです。そして「±0」の間奏、CDでは打ち込みの音だったはずのところを勝治が裏声で必死に繰り返す。声より顔が必死。「ぶっちぎりクラッシュ!」Aメロの勝治パートと張り合えるくらい必死(笑)。これ知らなかったから面白かったー(笑)。

「Thanatos」でついて行き損なう。前回見たのはDVD-BOX『天地日月』発売記念ツアーでやった時で、未購入な上に『龍風』はまだ発表されてなかったから、曲知らなかったのだよ。そしてその後のライヴ映像にも入らなかったので、ライヴでのノリが分からないまま行き当たったら、俺が迷った(苦笑)。
ついでにアンコールのどっかでやった「Who are you?」は、サビ寸前まで何の曲だか思い出せなかった。不覚! 俺のガーゴイル初参戦は『我意在』だったのに! この曲すげぇ好きなのに! 超不覚!

「BALA 薔薇 VARA」のギターソロ、前半だけ往年とは違う方のフレーズを弾いてた気が。少なくともDVD『虹遊』とは違った気がするぞー? それが駄目とか嫌とかではなく、単に「どしたん?」と思って。謙太郎ちゃんの気分の問題?
他にも、アドリブ的にフレーズ変えてるソロが何曲かあったような気が。基本、アドリブに弱い人だと思ってたから、なんか新鮮。

「ZIPANG」のAメロ。照明さん、ぐっじょぶ。

途中、謙太郎ちゃんが主にソロに入ろうとするタイミングで拍子を見失ったのが2曲くらい。以前のライヴでもちょっと気になったことがあったが、あれは牙様のお立ち台にモニターが仕込まれていないから、と見た。そりゃーねー、特に勝治がブレイクもなしにガンガン叩きまくってる曲だったら、ちょっとしたノリ遅れで一気に見失いもします。なんか対策取ってほしいなーと思う。いっそ謙太郎ちゃんも牙様とおそろでイヤモニにしてしまえ!



総合的になんだか、ある曲が終わって次の曲始まると「うっそ、ここでこの曲かよ!?」と思わされっ放しの、面白いセットリストだったな、と。最上級のツッコミ入れたかったのはもちろん、「曼陀羅の民」〜「人形の森」と続いた直後の「ぶっちぎりクラッシュ!」(大笑)。

曲中はえらく楽しかった。どの曲も。興奮する余りアドレナリン出過ぎてたのか、曲中はほとんど腰の痛みを感じないという凄まじさ(笑)。ただ、「約束の地で」とか「曼陀羅の民」〜「人形の森」辺りは、曲に集中し切れないレベルの痛みと格闘。しかも「曼陀羅の民」から本編終了まで休みなしだったから、この辺りはかなりきつかった。「約束の地で」もギターソロ後のコーラス入ってたかどうかすら記憶がない。ほんと集中できなくて悔しかった。悔しいから今後のために筋トレします(拳)。
アンコール&もう一回が全部終わったのはスタートから3時間余り経過した頃。よくこの腰が無事だった! なんかもう色々出し切っちゃった上に腰痛くて、終了後は本気でへたり込んだ。いやはや……なんとか立ち上がれて良かったよ、ほんとに。



珍しく本編で喋ったのは牙様だけ。メンバーMCはアンコールでようやく。
最初に振られた謙太郎ちゃん。「やってて、『ん!? これ、ガーゴイルの曲やったっけ?』って思うような曲も今回のツアーではやってきた」……どれがー?(←全部ひっくるめてガーゴイルと認定してるので特に困らない)
6月からのツアー「日本ライブ王決定戦」の宣伝もし、「特にマシンガーは強いからね! 皆も負けないように!」とか言われても、いまいち反応の鈍い客席に、「そんなんじゃ勝たれへん!」と、割と本気っぽいコメントが。後で気がついた。そうだよな、決定戦だから勝たなきゃ面白くないんだよな。たぶん誰も勝ち負けは決めないと思うけど、それでも気分的には少なくとも負けたくないんだろうな。うん。
そして「今年後半もきっとライヴをいっぱいやる、と、思うので」との発言に、ほんとだな? ほんとにあちこち回るんだな? と思って謙太郎ちゃんを期待の眼差しで見つめたのはたぶん、俺だけじゃない。それにたじろいだわけでもないだろうが、「やる、ん、じゃないかな、と僕も期待してるので」苦笑いで言い直し。おーい頼むよー。レコーディングでもないのにライヴやらないガーゴイルなんて嫌いになっちゃうぞー!?(←なれないけど)

更に6月のツアーの話。関東圏で初めて行く会場が多いぞ、と言う牙様と敏兄さん。高崎を付け加えた後、「……高崎ってどこ?」群馬です。ブーイングと共に正解を教えてあげる客席に、「群馬! でしょ? だと思った!」かなんか言って、すかさずきっちり笑いを取る牙様。相変わらずこういう落とし方は得意らしい(笑)。

謙太郎ちゃんが、残り二人のうちどっちに振るのかなーと思って見てたら、勝治と敏兄さんがステージ上で無言の睨み合い。もとい、睨んでるのが敏兄さん。勝治はちょっと困った感じで笑いながらじーっと敏兄さんを見つめる状態。それを観察したのかしないのか、謙太郎ちゃんは「じゃ、特典DVDの主役の勝治さん!」珍しく敏兄さんを立てなかったよ(笑)!

そして勝治はふつーに勝治でした。相変わらずのテンション、相変わらずのずれ具合(笑)。最後に敏兄さんへ振るのに何故か、「敏先生、お願いします」……あんな先生嫌だ(大笑)。

敏兄さん、煽ってもいまいち最初から全力で反応しない客席に「帰れ帰れ!」が出る。更に「一人ずつ楽屋に呼び出したろか!?」むしろ喜んでしまう人の方が多いと思うので無意味かと(笑)。

販促では牙様が。「『1000カーニバル』の特典DVDは、なんか勝治のごにょごにょっとしたのが入ってます」ごにょごにょって……可愛い(笑)。
あと、今回のがちゃがちゃではガムが出る場合があるんだが、そのガムについては年長組が色々と(笑)。牙様が、食べてみたいけど数減らしても悪いし……とか思ってたのに、スタッフさんに「毎回食べてる」と言われて慌てて食べてみたり、敏兄さんは食べようという気すらなかったのか「食べれんの?」と鬼発言したり(大笑)。

これはアンコール終わってメンバーはけてから牙様一人で喋ってる時だったかな。
「人間、なんか一つ得意だったらそれでいい。平均点上げなくていい。僕らは他のことはともかく、ガーゴイルやらしたらけっこう上手いよ?」他にガーゴイルを上手くやれる人なんていたら怖いです。
上手いと言っても、ライヴでは実はけっこう演奏上のミス多発だったり、牙様も声の出がいまいちなことがあったりしますけども。ガーゴイルの「上手い」のポイントは、ライヴという空間を全力で楽しみ楽しませるのが上手いってことなんだなぁと。正直、DVD『1000カーニバル』も、生で見た時には気づかなかったミスやいまいちポイントが山ほどあるけど、楽しかったもん。演奏が世界で最強に上手いとは言えないが、ライヴが上手いバンドだなぁと改めて思う。

それから、「勝治君や謙太郎君の前に辞めた人を、引きとめたことがない」という話もアンコールのどこかで。「まぁ今のメンバーから変わってまで続けようとは思わないけど、今のメンバーでやれるうちは、やっていこうと思ってます」との発言が。
これを聞いて、安心できるバンドって実は少ない気がする。
バンドは、仲が良いだけじゃ音楽のレベルを保って続けていくのは難しい。音楽優先でメンバー同士の付き合いがあんまりないタイプのバンドは、やりたい音楽が散らかり始めるとあっという間に別れる。その微妙なバランスを保てないと、けんかもほとんどせずお互いのやりたい音を尊重し合ってレベルの高いものを作り続けることは不可能だ。バランスを崩して解散するバンドは幾つも見てきた。だから、ガーゴイルが乗っかってる場所のバランスがいかに危ういものかも想像つく――はずなのに。



なんでこんなにどしっと安定した感じに思えるんだ、ガーゴイル。



メンバーの身に何かあってやむを得ずとか、プライベートの事情でどうしても続けられんとか、そんな理由以外にこの人たちが止まりそうな理由が思いつかん。
こんだけ幅の広い楽曲の全部にガーゴイルの名を冠しておいて、音楽性の違いなんて理由はもはやありえないだろうし。
大げんかしました、なんてのもなさそう。キャラのバランスが良すぎる(笑)。
そして以前から、一本一本のライヴを大切に、という趣旨の発言が多いのも安心してしまう理由の一つ。毎回全力でやり切った感を味わわせてくれる。例えばもしも今回のライヴ後、突如何らかの理由で活動休止とか解散とか言われても、残念には思っても後悔はせずにすみそうな。毎回そんなライヴにしてくれるから。次があるから今回は適当でいいや、というだらけた気分にさせてくれないから。



……いいバンドだなぁ、ガーゴイル。



アンコールのどれかで出てきて、定位置について他のメンバーの準備整うのを待ってる間に、勝治が。
自分の腿をスティックでたすたす叩いていた。
……myドラムセット買えなくて家で淋しく腿叩いてる中高生じゃねぇっつの(笑)。でも多分その頃からドラム好きな気持ちが変わらんのだろうなぁ。落ち着きないというか、早く叩きたいんだけどまだかなーな感じというか。勝治は元気でも安心するが、叩く気満々になってるこんな姿も安心材料。

これもアンコールの、どれかの曲のラスト。謙太郎ちゃんが、ピックを投げ上げといてギターのヘッドをバットに見立てて客席へ打ちこむという荒技を披露。ギター大事にしようねー(苦笑)。

ちなみに弦二人の楽器は敏兄さんがお馴染みのワインレッドの一本。俺が昨年ライヴ復帰してから、ほんとにこれ一本しかお目にかかってない。謙太郎ちゃんも恐らく持ち替えなしで一本だったと思うが、鉄板V。相変わらず音いいねー。しかし、がちゃがちゃで出る写真で持ってるGrecoのマジョーラVにはお目にかかれず。一度は見てみたい。

ところでガーゴイルは、やたらとステージがよく見える。なんか新潟で4〜5列目くらいで見るのと今回とで、そんなに見栄えが変わらない。無論、俺が長身というのは理由の一つだろうが、それだけじゃないのだよ。前方がヘドバンの嵐になると完全に視界良好な状態になるのだよ(笑)。そしてステージ上がかなり頑張って動いてくれるので、客席の拳が上がっている時でも埋もれて見失うということがほとんどない。今回、ものすごくそれを実感した。往年、こんなのも経験してるから、これはかなり嬉しい。
他のバンドだと、会場が広ければ前方は前方なりの、後方は後方なりの楽しみ方に分散しがちだが、ガーゴイルの場合後ろにいても前方と同じノリで拳を上げて楽しめる。加えて、仮にまったり佇んでいたとしても楽しめる。昨年のチッタでは今日よりも更に後ろ辺りにいたと思うが、それでも「すげぇ遠い」とは露ほども思わず。そんなバンドはあんまり多くないかもしれないぞ? と思った。

アンコールのどこだったか、グッズの宣伝をしようとした牙様が、マフラータオルの現物を広げてみせようとして手元にないことに気づき、両サイドを見るも反応なし。本編終わった時にみんな楽屋へ持っていってしまったらしい。勝治を振り返ってそこに発見し、安心して宣伝するも、タオル広げてみせる勝治に飛ぶ「かわいー」という客の声に眉をしかめる牙様。
そして勝治に向かって一言。



「お前が可愛いわけじゃない」



ここで勝治をかわいーと思わず、思いっ切り笑った俺に、勝治の呪いが……!(←嘘ですごめんなさい。勝治にそんな能力あったら世界はとっくに崩壊していると思う)

や、俺ね、がちゃがちゃやると、必ず勝治の同じ写真が複数枚出るんだよ。前回参戦した「密典カーニバル」ツアーでは、2本のライヴで合計たぶん70回くらいやって、最高に被ったのが勝治のアップショット4回。2本のライヴで3回と1回出たんだったかな。それなのに。のに!

今回、1本のライヴで30回やって、うち5回が勝治のアップショット。最高記録更新(苦笑)。
他にも謙太郎ちゃんのギター持ってるショットが3回か4回、ビニ袋が2回。つまり、30回のうち10回近くが被ってしまったと。

……呪われてる。これは絶対何かに呪われてる(笑)!
でも次回もやるんだ絶対。もはや買い物の度に100円玉を作っては貯めるのは習慣ですから(大笑)。
いい加減、この100円玉の山を新潟で消費させろー!
と叫んで秋を待つ。冬まででも待つ。来年までは待ってやらん。



その前に遠征してやるー(拳)。